jurgen's Heurige Blog (ゆるげんのブログ)

I will, I will いっぱい足りないの切なくて
I feel, I feel いっぱい会いたいのボクだって

心の音楽のふるさと One Of These Days / Pink Floyd

2021年06月08日 | 音楽

Pink Floyd - One Of These Days (PULSE Restored & Re-Edited)

邦題:『吹けよ風、呼べよ嵐』の方がピンとくる方が多いかも。悪役プロレスラーのアブドラ・ザ・ブッチャー、ザ・シーク、タイガー・ジェット・シンらの入場テーマ曲として使用された。昭和のプロレスが好きな方ならば、一度は耳にしたことがあるはず。目を閉じてこの曲を聴けば、彼らの悪の限りを尽くした暴虐・残酷・乱闘シーンが脳裏に浮かぶに違いない。控室からまっすぐリングに向かわず観客に襲いかかったり、客から奪った椅子をリングに投げ入れたり、花束嬢から花束を奪い取り対戦相手に投げつけたり、ゴングがなる前から凶器で対戦相手をめった刺しにして乱闘になったり。楽しいなあ。
というわけで、子供の頃から全日本プロレス中継を見て、この曲に慣れ親しんできた。当時、シングル盤のレコードを買おうかどうしようか何度か迷ったが、結局買わなかった。大人になってからPink FloydのCDを買って、この曲と久しぶりに再会した感じ。面と向かって改めて聴いてみると、曲の格好良さはまったく風化していない。全然古くなっていない。重低音の不気味な雰囲気と曲の途中で流れるセリフ"One of these days, I'm going to cut you into little pieces(いつの日か、お前を細切れにしてやる)"は、まさにブッチャーやシークらの戦い方・キャラクターにピッタリ。この曲を選んだスタッフはそうとうに素晴らしいセンスの持ち主。
"One Of These Days"は1971年に発表されたPink Floydの6作目アルバム『Meddle(邦題:おせっかい)』のオープニングに収録されている。ビルボードアルバムチャートで70位と米国では振るわなかったが、母国の英国ではアルバムチャート3位を記録。ロジャー・ウォーターズ氏とデイブ・ギルモア氏の確執はかなり根深いものらしく、彼らの再結成はおそらく叶いそうにないが、もし、デイブ・ギルモア氏のライブを今後見に行く機会ができたら、もっとも見たい曲のひとつ。1日も早い世界的な武漢熱克服が望まれる。