1400年遠忌 訪ひし斑鳩秋の風
人しのび巡る白秋法隆寺
白風や柱千年手入跡
白風や土塀千年手入れされ
遠忌:をんき、13年忌以上の遠い年忌法会
白風(はくふう)、白秋:秋の季語、中国古来の五行説(木・火・土・金・水が万物組成の元素とする自然哲学)では、秋に白が配されています。因みに、春は青、夏は赤、冬は黒です。
今年の八月に東京国立博物館「聖徳太子と法隆寺」展を見ました時に、今年は聖徳太子1400年遠忌の年ということを知りまして、奈良を訪れたいと思っていました。太子が亡くなられたのは推古30年(622)旧暦2月22日(太陽暦4月11日頃)で、享年49歳とのことです。
奈良ホテルから法隆寺には、電車、バスの便があまり良くないために1日レンタカーで行きました。
法隆寺にはこれまでも何回か訪れたことがありますが、今回は太子が亡くなられて1400年という節目に感慨を抱きながら、仏像、玉虫厨子、建物、柱、土塀を拝観し、境内を巡りました。
「厩戸皇子は実在したが、聖徳太子は実在していなかった」との有力な学説(1999年刊行、大山誠一中部大学名誉教授著「聖徳太子の誕生」)が出て、教科書での表記も小学校では「聖徳太子」ですが、中高では「聖徳太子(厩戸皇子)」となっているとのことです。この論争の行方は分かりませんが、約1400年前の人が仏教の世界観を国政の基本に置き、十七条憲法の制定、遣隋使の派遣外交、冠位十二階の制定などにより日本の国の形を定めたのは凄いことと思います。
法隆寺 南大門
法隆寺 南大門より中門、五重塔
法隆寺 中門
法隆寺 回廊柱
法隆寺 金堂 五重塔
法隆寺 五重塔
法隆寺 東院鐘楼
法隆寺 夢殿