革新と改革の違い
革新(innovation)というものは、同質の集団(組織)からは生まれない。
14~16世紀にかけイタリアを中心に西ヨーロッパ周辺で興ったルネッサンス(再生・復興)も、イスラム文化に接触したことに端を発するものである。18~19世紀かけてのイギリスの産業革命(Industrial Revolution)も過去の欧米の技術蓄積との接触によって起きたものである。
イノベーションに対し後者にリノベーションが用いられているのは、革新と改革の違いを意味している。似て非なるものである。
改善や模倣は革新ではない
一般的に、企業内で「革新」と称されるものの多くは、他社の改善(Improvement)や模倣(Imitation)にとどまる改革である。
一般的に、企業内で「革新」と称されるものの多くは、他社の改善(Improvement)や模倣(Imitation)にとどまる改革である。
その理由は、同質の組織内ではこれまでの社内慣習や成功体験・実績により、慣れた(悪く言えば偏った)組織の風土が存在し、「阿吽(うん)の呼吸」や「暗黙の了解」で物事が進行する同調性システムが出来上がっているためである。
そこへ、新人や異色の能力を持つ人間が入り革新をしようと思っても、感情や意見の対立・場合によっては利害に絡む事象が発生し容易に融合できない。
つまり、異質の人間は、周りの雰囲気を感じ、自らの意見を出すことを躊躇(ためら)うことがしばしばで、その組織の風土に呑み込まれてしまうことが多い。
政治の場においても同様で、新人議員が大きな夢を持って国会に臨んでも、いつの間にか朱に交わって赤くなってしまう。
そこへ、新人や異色の能力を持つ人間が入り革新をしようと思っても、感情や意見の対立・場合によっては利害に絡む事象が発生し容易に融合できない。
つまり、異質の人間は、周りの雰囲気を感じ、自らの意見を出すことを躊躇(ためら)うことがしばしばで、その組織の風土に呑み込まれてしまうことが多い。
政治の場においても同様で、新人議員が大きな夢を持って国会に臨んでも、いつの間にか朱に交わって赤くなってしまう。
組織のトップには多様性が必要
そのような弊害をなくするためには、組織を統括するトップ管理者には常に多様性(Diversity)が必要であり、同質組織の人には、革新しようという意気込みが出てくることは少ない。よって、トップは強力なリーダーシップを持って、異質能力の吸収を図らねばならない。
頭の古い、老人の暇潰しのような人々を新しい思考へと導き、ショックを与えなければ組織の革新も改革も不可能である。
そのような弊害をなくするためには、組織を統括するトップ管理者には常に多様性(Diversity)が必要であり、同質組織の人には、革新しようという意気込みが出てくることは少ない。よって、トップは強力なリーダーシップを持って、異質能力の吸収を図らねばならない。
頭の古い、老人の暇潰しのような人々を新しい思考へと導き、ショックを与えなければ組織の革新も改革も不可能である。
トップというものはどんな世界においても「常に孤独」であり、仲良しグループを作っているようでは務まらないことを知るべきである。
これらは、政治、経済(企業も含む)、教育など、すべての組織のトップに当てはまる。
これらは、政治、経済(企業も含む)、教育など、すべての組織のトップに当てはまる。
つづく
本日もご来訪いただきありがとうございました。
朝からクマゼミが耳元で鳴いていると、ゆっくり寝ておれませんね、すみません!
highdy の持論(誰かが同じことを言っているかも知れませんが・・・)に、「5人以上集まると必ずグループができ、7人以上では異端者が出る可能性がある。」というのがあります。
大勢の人が集まれば、それぞれの思惑もあり仕方がないことですが、リーダーシップの無いリーダーのグループは自然淘汰されます。強いリーダーに皆が従うのもグループの掟で、サルの集団でも同じです。
ただ国会は国民の意見を吸収し、その総意に従うのが大切な責務であると考えます。
それが、現状は国民の意見は無視し、仲良しグループで親睦が図れればよい、グループや個人の私利私欲が満足できればよい考えで政治が行われています。
仲良しグループが解消されない限り、真に国民のための将来を考える構図は見えてきません。選挙制度も、全国区で落ちても、地元(小選挙区)で救われるシステムです。どんな悪徳政治家でも自分の支持者が欲しいので、地元には大なり小なり貢献しているものです。
正に、喉元を過ぎて派閥ができてきたのが、現在の悪夢の始まりでしょうね。
安倍内閣がお友だち金権内閣を8年間も
許したため、その中で内閣の機密費・・
予算科目上に機密費なる区分は存在しないが、
内閣官房には高度の政治的配慮を要する問題に
対処するための経費が、報償費や調査費の名目
で予算措置されてきた。これらの経費は内閣
官房長官が預かり、その裁量によって支出され
てきた。会計検査院も実地調査の対象として
おらず、機密費と俗称される通り、使途は秘密
のベールに覆われている。同様に外務省にも、
情報の収集や情報提供者への報酬支払い、要人
の外交旅費や公表しにくい会合費などに用いられ
使途が機密とされてきた経費が存在する。
使途の限定や支払先の公開による政府会計の
透明化が、政治課題とされている。
その8年に78億円が使われて、返納額は
わずか37万円・・この殆どが国会の中に
ばらまかれている。お仲間やグループを自分
の手の中に置くには、お金が・・お金の流れで
世間を見ると・・よ~く判ります。
私も全く同感です。
前政権に続き現在の政府にも「革新」などは期待できそうにもないですね。
悪い意味での「水は方円の器に随う」そのもので「長いものには巻かれろ」そしてhighdyさんが仰るとおり、「朱に交われば赤くなる」を恥じらいもなく踏襲しているようです。
本来はこんな時にこそ『麻の中の蓬』と
なるべくしっかりとした「麻」を造りその中で「蓬」達を矯正すべきだと思うのですが・・・
10数年前の「外務省機密費流用事件」で、5億円近い金が簡単に横領できるような管理システムも変です。また、外務省機密費が官邸に毎年十数億円も「上納」されているにも拘わらず、歴代内閣は口先だけの「聖域なき改革」と表現し、その内容は明らかにせず口をつぐんだままです。しかも、先の犯罪も当時の大臣は、元職員「個人の犯罪」として、組織的犯罪の真相解明もされませんでした。
これらの金が会計検査院の調査対象にもならないということは、お友達内閣の典型的な悪い例でしょう。
「何でもかんでも内閣官房」に忖度(そんたく)がまかり通る政治システムは、「諸悪の根源」とも言えます。金権政治なので、国会議員になるためには金が必要です。金をばら撒かれれば、拾いたくもなるし、朱にも交わりたくなるのでしょう。
コメントをありがとうございます。
ご賛同いただき、嬉しく思います。日本の弱点を補い、改革するには国民がもっと厳しい目で監視することが必要でしょう。
日本は比較的平和な国ですから、ぬるま湯にドップリ漬かって「朱に交われば赤くなれば・・・」が許されているのが問題です。
「麻の中の蓬」には、とてつもなく縁遠い気がします。
ま、現政権は初心の演説にもあった「踏襲」そのもので、前政権の尻ぬぐいを兼ねた幕引き内閣として、初めから「革新」を目指すものではないの期待はできませんね。
グループの中に突出して秀でた人がいれば、少なくともそのレベルまで全員が到達す可能性はあるのに、そのような方がいない人材不足なのかも知れません。