にほんブログ村のカテゴリで『楽しい貧乏』に属しているこのブログ。
けれど貧乏自体は決して楽しいものではない。
では苦しくて悲しく切なくて胸が張り裂けそうな日々ばかりかというと、そうではない。
貧乏であっても腹を抱えて笑い転げる時もあれば、幸福感にうっとりすることもあるからだ。
これは、その人の心の持ちようとか性格で『貧乏』に振り回されるか否かが決まってくるのだろうか。
ま、夜逃げ寸前級のクラスともなれば大笑いも幸福感もなかなか得難いだろうとは思う。
その幸福感へと私を誘うものの一つに『ふるさとを想う』がある。
好きな『夏の日の恋』をバックにふるさとをイメージした短文を少々。。。
Theme from a Summer place
若い男と女がいて、そして子どもたちがいる。
男は仕事が休みになると近くの海まで釣りに出かけ
女は家で内職の編み物をする
結婚の記念日になると
ふたりは家の近くの景色のいい所へ出て、カメラをセルフタイマーにセットする。
それから男は女の肩に腕を回し記念撮影をする。
それを眺めている子どもたち
空は晴れており雲雀の鳴き声がしている
なだらかな山と広がる畑、波の音そして防風林・・・
けれど男は死んでしまい女は老いた
残ったのはセピア色になった毎年の記念写真と小さな家
大人になった子どもたち
むかし畑だったところには家々が建ち並び知らない人々が暮らしている。
ふるさとは遠きにありて思ふもの、とは誰が歌ったか?
わたしのふるさとはもう手の届かないところへ去ってしまった。
ふるさとは、若かった父と母がいる地で、わたしはまだ小さな子どもだった。
それがわたしのふるさとで、そのふるさとを想うとき、幸福の思いでは温かく胸を満たしてゆく。
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