その日俺は新宿にあるウォータールーというバーに呼び出された。
ちょうど、俺とガクとわだみつひろの三人で記念すべきアルバム『WANDONOUDA(わんどのうだ)』を出した頃である。
呼び出した相手は飲み仲間の石鍋秀明という男。
ギターやベース、色々とこなす老舗天ぷら屋の跡取り息子である。
俺が店に入ると、ゆうに100キロはあるであろうその男はロックグラス片手に『おう!鉄マン!まあこっち座れや!』
いっとくが、この男、俺より年下である。
俺はカウンターに座りまず生ビールをグイッとやり、『どうした鍋?』
鍋は『いきなり言うけど、俺ホイドーズに入ってやろうか?』
俺は即答した『ダメだ!!』
後にこの男がスリムになり、ホイドーズいちのノリノリベースマンになることはこの時はまだ、
だーれも知らない。
つづく
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