「井川意高が熔ける日本を斬る」より
2011年9月頃、資産管理会社に東京地検から「捜査事項照会書」がくる。
世間から誤解されているが、大王製紙関連会社から借り入れを起こしてるだけで粉飾でも隠蔽でもない。
財務局に出す事業報告書(営業報告書、損益計算書、貸借対照表、付属明細書)の中の付属明細書に関係会社からの借り入れについてすべて記載している。
使途はともかく何ら問題ない借り入れだが、目的が博打と思った当時の社長が特捜にチクったのではないか?
当時、検察は「いたずらに事件化しようとは思ってませんので次の決算期、9月30日までに返済すればそれでいいです。」という事だった。
借り入れで残ってたのが55億くらい。
残り10日間くらいだったので、現金と関係会社の株式を組み合わせた形で9月26日に返済ということで借りた関連6社と合意。
6社それぞれ9月26日朝10時からの取締役会で正式決議。
の段取りが、朝9時過ぎくらいになって各社から携帯に電話がかかってきて「現金で借りたものは現金でお返しいただきたいと思います。」と言ってきた。
大王製紙社長からの指示があったわけなんですね。
結果、事件化されて逮捕された。
裁判の時、当時の関連会社の代表者6人に
「現金で貸したものは現金で返して頂きたいと言いましたが、それはあなたの判断ですか?本社からの指示ですか?」と弁護士が聞くと
6社のうち5社は「自分の判断です」だったが、最後の1社は「いえ、本社からの指示でした」と小さな声で答えた。
創業家から関連会社の株を買い取るための当時の社長の陰謀だった、ということになると思います。