雨が降った。何となく「珍しい」と感じた。そうだ、この季節に降るのは雪だから、雨が降るのは久しぶりだった。
この時期の雨は性質が悪い。雪になるかならないかというギリギリの冷たさを保った雨。降られると服がぬれて寒い。春が近づいている証拠と考えれば、まぁ仕方ないと思えるか。同じ雨でも梅雨時期の雨はゆったりした空気の流れを感じて心地よいのに、結構違うものだ。空気はジメジメするけど。
その空気がジメジメする季節が来るのを見据えて、仙台に行ってカメラ屋を見てきた。目当てはレンズと防湿庫。特に後者は以前から必要としていたものだ。カメラレンズの弱点。それは湿気によるレンズ内部のカビ発生だ。レンズはただバックに入れておけばいいモノではなく、長期に保管する場合は温度、湿度を一定に保つ専用箱に入れる必要がある。カビが生えたらまともな写真が撮れなくなる。以前知人から古いニコンレンズをいくつか譲り受けたことがあったが、もれなくカビだらけで正直使い道がなかった。現在私が所有するレンズは数万円ないし十数万円(これでも安い方なのだが)。もし万が一カビが発生した場合、その修理費は数万円。下手すりゃ新しいレンズが買える。なんだかんだでレンズも増えてきたので、そろそろ買わねばと実物を確認しに行った次第だ。
一口に防湿庫と言っても色々種類がある。今あるレンズの数によって必要とする大きさも変わってくる。ビギナーサイズとしては大体4~6万円といったところか。ネットで調べたところ「後からレンズを買い足すことを念頭において、サイズは必要量より大きめにした方がいい」との意見が書いてあった。確かにそれも一理ある。しかし自分の性格を省みるに、防湿庫にスペースがあったら絶対に余計なレンズを買いたくなる。それは経済状況的にも精神衛生的にもよくない。だからそこまで大きいものじゃなくていいのだ。しかし、小さいサイズとは言うものの、実際に見てみるとなかなか大きい。部屋のどこに置くかちょっとイメージしてみるが、場所は限られる。やはり必要最低限のサイズでいいかな。うーん。
ところで「大きい買い物をする時は、迷ってる時間が一番楽しい」とかいう意見があるが、優柔不断な私はその類ではない。迷うことは「苦痛」である。こちらにするか、あちらにするか、ぎりぎりと根詰めて考えて、一度「こちらにする」と決めてもその決断に自信をつけたいが為、さらに情報を集めてネガティブな意見を見つけ、また迷う。負の連鎖だ。カメラを趣味にしてから何度この判断をしてきたことか。そしてこの経験を重ねて、気がついた境地。それが「情報を必要量集めたら即決断」だ。この手の判断に最適解は無い。結局自分が満足できるかどうかが問題であり、その満足する為の条件が「自分で決めるプロセス」なのだ。流れに乗ってふらふらとか、人に薦められてうやむやに、とか。そうじゃない。経験上だが、「迷う」ことは頭への負荷、毒だ。どんな答えであれ、決断すれば頭が軽くなる。だったらさっさと決めてしまえばいい。極端な話、グダグダと悩むことで「決断力」が弱まることに比べたら、選択肢の差など小事だ。ちなみに「悩む」行為はこの限りではないが、話が変わるので割愛。
そんな考えのもとで色々防湿庫を物色し、決断。私はAmazonをポチッた。ごめんなさい。
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