ヘーホー、明りを灯せ、ライトを照らせ…苦しみばかり歌ってちゃ誰も相手にしてくれないぜ、希望を吹かせ、希望をいっぱいまで吹かして、一日だけでもご機嫌な気分に浸かろうじゃないか、俺たちみんな本当はただいい気分になりたいだけなのさ、起き抜けの…起き抜けに見る太陽のような無垢な気分に
殴り合っても、罵り合っても、こずるい真似をして逃げまくっても、俺たちみんな本当はそのことを知っているんだ、関係ないぜって顔してるけど
俺たちみんな本当はそこへ行きたくてたまらないのさ、キラキラな気分で…
キラキラな気分で毎日を過ごしたいだけなんだ、しけた気分、しけた気分なんか
本当はジャンクヤードの向こうへ蹴っ飛ばして
仲間と肩を組んで馬鹿騒ぎをし続けたい、ロックをやってくれ、街角のバンド…ヴォーカリストが来るのをやつらは待っている、待ちくたびれていつ果てるとも知れない―カウントをとり続けている、それも見ようによってはたまらないくらいの希望さ…何かが始まるって本当はお前だって今でも感じているんだろう?しらけた口調なんて
熱くなったことのないやつがやってもちっともサマになんかならないぜ
子供のような夢でいい、人はそんなに成長したりなんかしないものだから、子供のような夢を抱いて…汚れた世界でホッピングしようじゃないか―眉間に皺を寄せたって特になる事なんか何にもありゃしない
ダンスに行こうベイビー、ダンスに行こうよベイビー…踊り疲れたらまたここに戻ってくればいい、そのころにはきっと
そのころにはきっとバンドはブランニューなプレイをカマシてくれてるさ、コカコーラを飲みながら…俺たちは腰を揺らしていればいいんだ、悪いことばかりじゃない―心躍るようなことだってこれまでにたくさんあったことを思い出すために…
苦しみばかり思い出すのは思い出に永住したりしないようにするためさ、苦しみの記憶は
先へ行こうとする気持ちが心の奥底から掘り出してくるものだ、ダンスに行こう、ダンスに行こう…汗を跳ねながらターンする君を見たい―ビートを求めていない心なんてどこにも無いのさ
フロアのゲートはもう開かれる時間だぜ、バンドはあとで見に来ればいい、地下鉄に乗る金がないから、ヴォーカリストは今頃全力疾走してるんだ、きっと―たどり着いたってすぐには歌えやしない―戻ってくるときにヴォルビックを差し入れしてあげよう、それまでは
七色の電飾の下でダンス・ダンス・ダンス
ディスコ・ビートにのって踊るには君のスカートは不安になるくらいミニだけど、だけどミス・ユー
俺ちょっとおかしくなるくらい君と踊っていたいんだ、おかしくなるくらいに―特別はなすつもりはないけど、悲しいことをたくさん思い出したから―手を取っても構わないかい?じゃあひとまず行こうじゃないか…大丈夫、バンドのことは決して忘れたりはしない、ヴォーカリストを待ち続けている街角のバンドのことは
一度歌い始めたらそれを止めることなんて絶対に出来ないんだ
俺はそのことを何度でも考えるよ…人はみんなヴォーカリストになりたいんだってね
バンドは不意にインストをプレイし始める、待ちきれないんだ、待ちきれなくて…待ちきれなくて悲しくなったりするのさ…欠けたビートはスイングしたりしない、そのことを分かっていても…眺めていたいんならそれでもいいよ、俺は何か飲物でも買ってくる、コールガールのしなやかな指先を交わしながら―ひっそりとした灯りのともるフードショップまで…プレイしてる曲のタイトルを思い出せるかい?俺も昔これを歌ったことがあるんだ…バンドは俺たちを気にしている、やつらの前には今は俺たちしか居ないから…明りを灯せ、ライトを照らせ…俺たちみんな本当はただいい気分で
ロックンロール・バンドとバカ騒ぎしたいだけなのさ
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