不定形な文字が空を這う路地裏

いたちごっこでフィジカルに許したりなんかしない













何を許そうとしている
何を忘れようとしている
答えを出せるくらい
頭を使ってもいないのに
ほんの気分の変化と
ちょっとした太陽の角度の変化で
いったい何を許して忘れようとしている
ちょっと羽ばたけば数マイル先まで飛んで行けるような
そんな都合のいい羽があるなんて本気で思っているのかい
そんな白昼夢を見ている馬鹿が
吐気を堪えながら飛んでいる旅鳥を打ち落とすのさ
何を許そうとしている
何を忘れようとしている
終らせていいものなんかこの世の中にはひとつだってないんだぜ
終らせちゃいけないものたちが執拗にへばりつくだけだ
夢なんて名前をつけるのはもうよして
君だけの実感を言葉にしてみるんだ
それは新しい言語のようなもので構わない
君にしか意味が分からないようなものでも
他人のエンジンになんて名前のオイルが入っているかなんて誰にもわかりゃしない
君は好きなようにそれを呼びつけてやっていいんだ
呼びつけてやった方がそいつは喜ぶから
無遠慮でも
無作法でも
シニカルでも
マジカルでも
時によってはラジカルであったって
それはフィジカルな変化として認識されなきゃいけないよ
グラビアを切って張ったような質感じゃいまひとつだよ
君はフィジカルでなければいけない
ただし切って張ったようなフィジカルである必要は無い
魂の数だけフィジカルの独立は許されている
国境の無いものが本当の国になれる
ボーダーラインの無い地平こそが本当の善悪を知る
君はフィジカルのためにその身を捧げなければいけない
たとえば、この僕だ、僕はこの詩をここまで書いたときには
フィジカルという言葉がだいたいどういう意味なのか考えもしなかった
そこでこの行でいったん書くのを中断して、オンライン辞書でフィジカルという言葉を調べた
(1)物理的なさま。物理学的。
(2)肉体的なさま。身体的。
goo辞書という大変便利なやつがこう教えてくれた
だけどそんなことはまったくどうだっていいことで
僕がここで言いたいことは僕がフィジカルという言葉の意味を調べたというそこの部分なのだ
フィジカルだろうがサブカルだろうがおうちかえるだろうがなんだっていい
何を許そうとしている
何を忘れようとしている
新しい印をつけられないものなんてこの世には無いんだ
そうだよ物理学的に抽象的であったって
本当は誰にもNOと言う権利なんて無い
僕はNOと言う権利が無いんだということのためにこの詩を読む
それには多元的な意図なんて微塵も無いけど
多元的な感触だったらもしかしたらあるかもしれない
これは思いついた言葉を即興的に並べているだけだ、推敲なんてしない
そんなたかだか千や二千の文字なんかのために推敲なんてしない
小さな河は整備する必要なんて無い
だから手を入れられるような事も無い
テクニックで詩なんか読まない
テクニックで即興なんかしない
放り出せる責任を持って無責任に読む
君よ、愛があるなら僕の詩を蹴っ飛ばせ
僕の生身の詩はもしかしたら君の洒落た靴の爪先に歯形を残すかもしれない
あー、文句あっか、詩のことをうたえばそれは詩人なんだよ
それが
誰かから指を差して笑われない限りはだけどね
君よ、愛があるなら僕の詩を指を差して笑ってくれ
そしたら僕はそれを流動的に無視して新しい言葉を探すから
君は新しい指を用意してまたそれを笑うんだ
僕と君との永遠のいたちごっこだ、でも誰もいたちになることなんか無い



少なくとも僕らは少しづつ進化してきたんだから

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