不定形な文字が空を這う路地裏

勝手にやらせろ

 

寝惚けたお前の目が見開かれるくらいに

猛烈なやつをぶっ放そうか

俺はフラストレーションの岩石になってる

どこかにはけ口を求めてるのさ

 

指先の些細な痺れが気になる

足のつま先の痛みはいつの間にか引いた

アレルギーはいまだ根を下ろしていて

薬を飲まなければ落ち着いて眠れない

 

誰が始めたんだ

虫が好かない夜だ

執拗な湿気の中

雪の中で佇んでいた廃墟のことを思い出してる

 

捨てられたものみたいに生きたい

続きとも終わりとも思えぬ

釈然としない美しさ

俺たちはそんなものに勝てることはない

 

俺の憎悪は目標がはっきりしない

おそらくはそれはいつだって自分自身なのさ

アイワナベーキルミー

パンクの始祖はそう歌ってた

中指を立てたりはしないが

ぶっ殺したい気分は確かに同じなのさ

 

寝惚けたお前の目が見開かれるくらいに

猛烈なやつをぶっ放そうか

向上心は決してポジティブなものじゃない

それはのほほんと生きるより確かに

苛立ちと焦りに背中を突かれ続ける

 

おい、俺が大事にしていたあいつのディスクはどこだい

少し放ったらかしてる間に見当たらなくなっちまった

探してる間にコーヒーをぶちまけちまった

フローリングがすっかりエチオピアの香りだ

 

暴力の変換の仕方だ

暴力の変換の仕方なのさ

精神が常にのたうち回っている俺には

暴力を詩情に変換できるシステムが必要不可欠なんだ

床を拭きながら新しい一節を考えていると

いつのまにか拳を握りしめていた

薄汚い毎日を誰かのせいにしたことなどない

それだけが俺に唯一出来る自慢なんだ

 

パンクスピリットだ

どうしたってそこからは抜け出せそうにない

衝動が収まったことがない

馬鹿みたいに心臓の筋力が頑丈なのさ

それがどういうことかわかるかい

俺は死ぬまで隠居なんか出来っこない

 

寝惚けたお前の目が見開かれるくらいに

猛烈なやつをぶっ放そうか

俺は生きながらにして鮮烈に死ぬことが出来る

そんな手段ならいくらでも思いつけるのさ


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