キャンディー・バップ
朗読するマリオネット、解毒的なソナチネ、雨の路面に刻まれた幾つかの足跡は、澱み、歪んで薄汚いエフェクトになる、ジャムのパンクは衛兵を連想させる、銃を肩にかけてしゃきっと立ってるあい...
言葉憑き
宿命は銃弾のように生身に食い込んでいく、それをペンチで引き摺り出すみたいに取り除くには相当な数のポエジーが必要になる、俺が馬鹿みたいに言葉を並べるのはその為だ、小奇麗でおしとやかな...
アクロバット・プレイ
叫びも、怒りも、悲しみも憎しみも、愛も祈りもすべてはスピードの中へ―本当の思考はある種の速度が生み出す興奮の中で初めて意味を成す、それは俺の為のオリジナルのフローチャートであり、全...
Shattered
氷山の心臓に居るような凍てつきと遮断を感じていた、外気温は決してそんなに低くはなかったが…お...
喪失というものにかたちがあるとしたら
それでも血は流れ続けた、ひっそりと咲いたアカシアの上にも、俺は俺を見放しそうな意識をど...
大雑把なルーレットの上の夜
鼓動には0・5秒程度の誤差があるように思えた、真夜中のキッチンでシンクの側に腰を掛けて水を飲んでいた、現実感はあまりなかった、と、普通は書くのかもしれないが、それがその日の中では一...
命のすべての闘いにおいて俺が語ることは
じくじくと膿んだ傷の中に次の一行があった、指を指しこみ痛みに悲鳴を上げながらつまんで拾...
モノローグ・ギャングの照準
知らないでいたって別に困るようなことはなにもないけど、余計なことをたくさん知っている方...
俺にDDTを
緩く縛った紐ほどほどけ始めていることに気付けない、それはあまりメジャーじゃない真理だ、...
狭間
非常階段の先で光輝く太陽を見た、それは死にゆくものが最期に見る光景のように思えた、でもそれを確かめる手段なんか何も無かった、それを知るには俺はまだ強欲過ぎたんだ、衝動に従って―意味...