姉の旦那の81歳になるお姉さんのことである。数年前に旦那さんが亡くなり、田舎の大きな家で一人暮らしである。
頭はしっかりしているので、テキパキと家事をこなす、以前は看護師をしていたので、健康には充分気を付けていたが、いかんせん年齢のせいもあり、心臓病、肝臓を患い、乳がんが見つかり、庭先でころんで、足をねんざ、床に伏したのだ。
お見舞いに、義理の姉が顔を出したところ、めっきり弱気になっていたという。
布団の脇に簡易トイレを置き、うす暗い部屋で、あの何とも言えない消毒臭いような、カビ生えたものがあるような感じの部屋なっていた。
午前中と午後にヘルパーさんが来てくれるが、元気な時はうるさいくらい来ていただき孫たちは、誰もこず、二人いる娘もたまに来るだけだという。
終わりを迎えようするのか、気持ちが寂しくなる一方だと言う、
今は、義理の姉は孫たちに囲まれて楽しいが、迷惑をかけたくないので養護施設に入る事になると気がなえる。
帰りの車中でそんな事を考えていると、悲しくて、悲しくて、いたたまれなくなって、夜遅く電話してきたという。
いずれにしても、子供には頼るわけにいかず、一人になれば、寂しさとの戦いが始まるようだ。