今年で90歳にさる姑は入院先で新年を迎えた。初めてのことである。86歳くらいまでは自分で台所へも立てたものである人であるのに・・・。
初めて帰省したときのお雑煮の美味しさは忘れられない。風信子の実家では、関東風の焼いた角もちに、鶏肉出汁のおすましというあっさり系のお雑煮である。姑のは、風信子の母方のお雑煮と同じ関西風の丸餅であったが、新鮮な鯵(アジ)を火鉢で1日~2日をかけて干ぼかして出汁にするので、絶品なのである。
風信子は、寒いお正月には帰省をなるだけしたくなかったので、夫を納得させるために良く似せたお雑煮を作ってごまかすことにした有頭海老を煮いたときに、この頭で出汁をとるのである。それは美味しい出汁になる。あとは、丸もちの下に白菜のゆでたのを敷くとかすると甘味がたくさんでて、似せることができたのである。このあたりの事は、風信子のホームページ、『兎角日記』のなかに詳しく書いてあるから読んでみてね。
さて、元旦とニ日がこのお雑煮ならば三日目は、風信子の実家の父ゆずりの白菜とねぎの入った普通のお味噌汁へお餅を入れたものである。これがさっぱりとしてもたれた胃に美味しい。このセットをこなして、お正月のお雑煮は終わりである。毎年の慣わし。
ということでお正月の4日目となると手作りのお節も残り少なく、お精進のようなご飯のおかずには飽きてくる。とはいうものの、夫は大の肉嫌いだし焼肉・カレーはありえない。しゃぶしゃぶも駄目。2人では鍋ももったいない。
で、食べたいなあ。美味しいお鮨が!
グルメや通の人が書いたなら恨めしくなるだろうお鮨の本も、サラリーマンから嫁いだ女将さんが書いたこの本なら納得! って感じですね。
お見合いの話がひょんなことから舞い込んできたときに、「毎日、お鮨が食べられるならいいなあ」と思ったと言う女将さん。おかげさまで美味しいお鮨をつねづね口にできております。だって!
この本の詳細は、下のリンク先でわかりますよ。
『寿司屋のかみさんうちあけ話し』 佐川芳枝著