
一冊の本に、エッセーと対談と戯曲が詰まっているという風変わりな作りである。このばらし篇のほかに仕込み篇という兄弟本があり、セットでどーぞとなっている。言葉に対する感受性が強く、博覧であるが含蓄もある。
もともと風信子が、名前を知ったのは朝日新聞の『明るい悩み相談室』での回答者としてだ・C





えふさんのエッセーで、劇団リリパット・アーミーの由来をはじめて知った。『ガリバー旅行記』に出てくる小人の軍隊らしい。なあるほど。そうだったのか。座長のらもさんが名づけ親らしい。正式な名前は『笑殺軍団リリパット・アーミー』っていうらしい。『松竹新喜劇』もよろしいが、これもおもろそうねえ。(^○^)
対談のあとは、二つの戯曲の原文紹介。
ひとつめ、戯曲『ベイビーさん』~あるいは笑う曲馬団について~
人を食った副題であるよ。それに1952年生まれのらもさんが、昭和6年の満州・奉天を場所に選んでいるんだからねえ。
ふたつめが、戯曲『一郎ちゃんがいく』これは、わかぎえふさんの作のようだ。
これは明治物。劇中では洋行したのに、向こうでは和服で通した一郎ちゃんが帰国して洋装しなければいけない苦労話が披露される。世話好きの息子、新吉がかいがいしく父の一郎ちゃんに朝食やお茶のサービスをする場面も泣かせるが、一郎ちゃんが、後半の賊に切られた痛手を負いながらも学問問答に答えている場面も息をつかせぬ面白さだ。と読んでいても思う。舞台みたい!!
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