1億円をばら撒き！？

昨年末、あるECサイトの社長が自身のTwitterのフォロワーに抽選で100人に100万円を抽選でプレゼントすると発表して話題になりました。
この話を耳にして私は違和感を覚えました。というのも、成金がお金をばら撒いているようにしか見えなかったからです。

アメリカでは富豪が慈善団体や福祉団体に多額の寄付をすることが話題になることがあります。これは富める者の義務としてそういう慣習があるのだそうです。
イギリスの貴族は高貴なる者の義務として慈善炊き出しや寄付をするのが当たり前のこととなっています。
しかし、今回はいわば自分の支持者に対してプレゼントです。どこか違っていると思いませんか？「どうだ、俺は金を持っているんだぜ」に見えてしまうのです。
これが福祉団体などへの寄付で何箇所かに分けて贈るのだったら、私も違和感は覚えなかったと思います。
今回の件で思い出したのが「タイガーマスク現象」です。アニメになった漫画「タイガーマスク」の主人公「伊達直人」を名乗り、匿名でランドセルなどを子供達にプレゼントした現象です。新聞でも大きく取り上げられたので覚えている方も多いでしょう。
最初の伊達直人は裕福とまではいかないが、生活には困っていない。でも、何か社会に恩返しをしたい。おそらくそんな気持ちで始めた行為なのでしょう。その行為が大きな反響を呼び、大勢の伊達直人が現れました。
別の地域では匿名で20年以上も寄付を続けている方がいらっしゃるようです。額は大きくはないのですが、毎年続けるのは大変なことだと思います。寄付をされた側でも、あえて誰が寄付をしているかは詮索しないと言っています。

私が批判的過ぎるのかもしれませんが、この二つの行為は天と地ほどの開きがあります。どちらが正しいということではありませんけれども、お金を持っているなら、その使い方はよく考えてからにしてほしいものです。