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村上春樹 朝日新聞にエッセー

魂の道筋塞いではならない と、
村上春樹
さんが今朝の朝日新聞朝刊に、東アジアの領土をめぐる問題について、小説家の立場から憂慮するエッセーを寄せた。

1面トップで要旨を紹介、3面で全文を掲載しているから、毎年ノーベル文学賞の候補になるこの人の存在感ってすごいと思う。

村上さんは、中国の多くの書店から日本人著者の書籍が姿を消したという報道に接し、「少なからぬショックを感じた」としながらも、「中国側の行動に対して、どうか報復的行動をとらないでいただきたい」「もしそんなことをすれば、それは我々の問題となって、我々自身に跳ね返ってくるだろう」と訴えるとともに、今回の問題により、東アジアの国家間で長年の努力の上に築かれてきた「魂が行き来する道筋」、すなわち文化交流が破壊されることへの危惧を示している。


村上さんは、実務レベルで解決すべき領土問題に、熱狂する国民感情を「安酒の酔いに似ている」と表現。「ほんの数杯で人を酔っ払わせ、頭に血を上らせる」ような安酒を気前よく振る舞い、騒ぎを煽る政治家や論客の存在を指摘し、人々に「『我々は他国の文化に対し、たとえどのような事情があろうとしかるべき敬意を失うことはない』という静かな姿勢を示すこと」を、呼びかけている。                                         
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