昨年9月にも同じことを書いた。9月1日に自ら逝ってしまう子どもが多いことに警鐘を鳴らし、周囲の大人たちに注意を促す新聞記事が今年も出た。「神は耐えられないような試練に遭わせることはしない」という聖書の言葉を引いて、「だから耐えられないようなことがあったら、それは試練ではなくて単なる不幸なのだから、早く逃げて」という何かのことばをどこかで読んだ。そのとおりだと思う。聖書はこう続く「(神は)試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えてくださいます」(コリントの信徒への手紙10章13節)。「逃れる」のは、単なる逃避ではない。卑怯でも弱くもなく、むしろ賢明で生きる意欲のあらわれだ。だから学校や家庭で(と書くのは悲しいことだが)、辛いことがあったら、とにかく誰か信頼できる人のところへ逃れてください。こんなことをこんなところに書いても、小さい人たちの目には触れないだろうけれど、かなり本気で、必死で言っております。わたしはこの世に生きてきてよかったと思っているから。生きていたから芝居にも俳句にも、たくさんの人にも逢えたから。
【観劇予定】
*楽園王『授業』
創立25周年の記念公演が秋もぞくぞく、クリスマスまで駆け抜けるとのこと。イヨネスコの『授業』は先月末、鳥取のチェリバホールでの公演を終わり、9月は板橋ビューネ2016参加作品としてサブテレニアンで上演される。
*劇団匂組 『虹の刺青』
劇団劇作家所属の大森匂子(1,2)が、自分のホームグラウンドである匂組(わぐみ)で新作を上演する。伝説の喜劇女優・清川虹子が主人公で、テネシー・ウィリアムズの『バラの刺青』の舞台稽古が始まろうとしている紀伊國屋ホールに、あの唐十郎がやって来る・・・という話らしい。昨年の紀伊國屋円劇場50周年特別女優賞を受賞した市川夏江の出演も話題のひとつだ。池袋演劇祭参加作品。
*文学座9月アトリエの会 『弁明』
2014年5・6月アトリエの会『信じる機会』(因幡屋未見)につづいて、アレクシ・ケイ・キャンベルの作品に演出の上村聡史が挑む。
*リンクプロジェクトvol.15 『少女仮面』
唐十郎ワールド×コンテンポラリーダンス。
*流山児★事務所公演 『OKINAWA1972』
流山児祥が「Space早稲田でロングラン上演をしたい。ぜひ新作を」と依頼したのが、風琴工房の詩森ろば。
本土復帰に揺れた1972年の沖縄、44年後の沖縄、そして日本という国を描いた熱い舞台では?Space早稲田演劇フェスティバル2016のオープニングを飾る。
*ビニヰルテアタア第8回公演 『楽屋』
6月に楽園王の『楽屋』をみたばかりで、早くも別の座組みが公演を行う。を元唐組俳優の鳥山昌克が演出する。出演俳優も唐十郎ゆかりの方々あり。会場である浅草橋ルーサイトギャラリーは、友人の話では「時空が飛ぶ」ほど魅力的な空間らしい。
*サイマル演劇団 『別の場所』
ハロルド・ピンターの短編戯曲『家族の声』、『いわばアラスカ』、『ヴィクトリア駅』の3本を同時上演する試み。板橋ビューネ2016の後半に登場する。
*劇団民藝 『箆棒』(べらぼう)(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23)
中津留章仁が新劇の老舗・劇団民藝に新作を書き下ろし、演出も担う。
【句会の兼題】
*本部句会 「新蕎麦」、「野分」、「水鳥」「隼」
*金星句会 「とうもろこし」、「名月」
*演劇人句会 「秋刀魚」、「邯鄲」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます