*猫のホテルプレゼンツ 表現・さわやか第3回公演 池田鉄洋作・演出・出演 下北沢駅前劇場 30日まで 公式サイトはこちら
NHK朝の連続テレビドラマ『純情きらり』前半で異彩を放っていたのが池田鉄洋である。妻の井川遥を一片の愛情もなく陰湿に苛め抜く姿はほとんどサディスト。声も小さく表情も平板なのに、ほんのちょっとの目の動きや声の調子で井川遥でなくても震え上がるくらい恐ろしく、単純な悪役、いじめ役の域を越えている。朝の連ドラでここまでの造形をする役柄は珍しいのではないか。見ながら本気で不愉快にさせられる人物は久々であった。
その池田鉄洋が作・演出し、出演もする舞台、当日チラシ掲載の本人の挨拶文によれば「ホラーチックミステリーコントオムニバス」で、「ストーリーはほとんどございません。筋を追わず頭ぽっかーんでごらんください」とのことで、いったい何が始まるのかはじめは少々怖かった。ボーイスカウトのジャンボリー、パン屋のお祭り、子役のオーディションなどコント的なやりとりがいくつか続くのだが、そのひとつひとつがなかなか完成度が高く、繰り返しのネタも多いのにそれがくどくない。もともとの台詞なのかアドリブなのか判断しにくところもあって、その塩梅が実に絶妙。後半はアドリブ的なところが多く、舞台で俳優が本気で笑ってしまう場面が長過ぎて少々だれてしまったのが残念だった。ほどほどにしましょう。いやもしかして、あの本気の笑いも演技なのでしょうか?
オムニバスと断わっているが、最後はちゃんとつながっているのである。みているうちに頭ぽっかーんになってしまって、最初の場面を忘れていたら、そういうことだったのか。「してやられた」と思った。
テレビドラマでは緻密な人物造形をみせる池田鉄洋と、今回の舞台で彼氏運の悪い女の子から元ヤンキーのパン屋まで実に生き生きと演じている池田鉄洋と、どちらも池田鉄洋なのだなと当たり前のことを思った。願わくはコントオムニバスと言わず、芯のしっかりした話を一度書いてみては?
NHK朝の連続テレビドラマ『純情きらり』前半で異彩を放っていたのが池田鉄洋である。妻の井川遥を一片の愛情もなく陰湿に苛め抜く姿はほとんどサディスト。声も小さく表情も平板なのに、ほんのちょっとの目の動きや声の調子で井川遥でなくても震え上がるくらい恐ろしく、単純な悪役、いじめ役の域を越えている。朝の連ドラでここまでの造形をする役柄は珍しいのではないか。見ながら本気で不愉快にさせられる人物は久々であった。
その池田鉄洋が作・演出し、出演もする舞台、当日チラシ掲載の本人の挨拶文によれば「ホラーチックミステリーコントオムニバス」で、「ストーリーはほとんどございません。筋を追わず頭ぽっかーんでごらんください」とのことで、いったい何が始まるのかはじめは少々怖かった。ボーイスカウトのジャンボリー、パン屋のお祭り、子役のオーディションなどコント的なやりとりがいくつか続くのだが、そのひとつひとつがなかなか完成度が高く、繰り返しのネタも多いのにそれがくどくない。もともとの台詞なのかアドリブなのか判断しにくところもあって、その塩梅が実に絶妙。後半はアドリブ的なところが多く、舞台で俳優が本気で笑ってしまう場面が長過ぎて少々だれてしまったのが残念だった。ほどほどにしましょう。いやもしかして、あの本気の笑いも演技なのでしょうか?
オムニバスと断わっているが、最後はちゃんとつながっているのである。みているうちに頭ぽっかーんになってしまって、最初の場面を忘れていたら、そういうことだったのか。「してやられた」と思った。
テレビドラマでは緻密な人物造形をみせる池田鉄洋と、今回の舞台で彼氏運の悪い女の子から元ヤンキーのパン屋まで実に生き生きと演じている池田鉄洋と、どちらも池田鉄洋なのだなと当たり前のことを思った。願わくはコントオムニバスと言わず、芯のしっかりした話を一度書いてみては?
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