因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

鵺的第9回公演『丘の上、ただひとつの家』

2015-02-12 | 舞台
*高木登作・演出 公式サイトはこちら 新宿三丁目/スペース雑遊 16日まで (1,2,3,4,5,6,7,8,9,10)  作者が自分自身の人生を作品に対してどれくらい、どのように反映するかはさまざまである。生育歴はじめ過去の経験の影響を濃厚に感じさせるものもあれば、まったく逆もある。自分が体験したことでなければわからないし、表現できないというのはある意味で正しいが、ならば男性が女性の妊娠や出産を . . . 本文を読む
コメント

二月大歌舞伎夜の部「筆屋幸兵衛」

2015-02-07 | 舞台
*公式サイトはこちら 歌舞伎座で26日まで まずは1本めは「一谷嫩軍記」の「陣門」と「組打」の二場である。後者では、平敦盛と熊谷直実が海上で一騎打ちをするところを、子役を使った遠見の手法がみどころだ。ほんとうに遠くの海上でふたりの武将が闘っているようにみえる・・・のではなく、明らかに子どもが大人の役を演じており、いくら同じ衣裳を着て鬘や化粧を似せたとしても、菊之助や吉右衛門にみえるわけはなく、それ . . . 本文を読む
コメント

劇団民藝『ヒトジチ』

2015-02-06 | 舞台
*ブレンダン・ベーハン作 丹野郁弓翻訳・演出 公式サイトはこちら 紀伊國屋サザンシアター 17日まで (1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15) 劇団民藝とアイルランド演劇の関わりは長い。1955年にシングの『西の国の人気者』が上演されたのを皮切りに、58年には本作『ヒトジチ』の本邦初演、つづく60年代にはベケットの『ゴドーを待ちながら』、『しあわせな日々』に連なる . . . 本文を読む
コメント

ニナガワ×シェイクスピアレジェンド第2弾『ハムレット』

2015-02-05 | 舞台
*ウィリアム・シェイクスピア原作 河合祥一郎翻訳 蜷川幸雄演出 朝倉摂・中越司美術 公式サイトはこちら 彩の国さいたま芸術劇場で15日まで その後大阪はじめ国内を巡演し、台湾、ロンドンへも  2003年晩秋、21歳の藤原竜也が挑んだ『ハムレット』は、まことに鮮烈で忘れがたいものであった。15歳で蜷川幸雄演出の『身毒丸』の主役に抜擢されて以来、さまざまな経験を積んでいたとはいえ、「いきなり最高の役 . . . 本文を読む
コメント

因幡屋の2月の観劇と句会

2015-02-02 | お知らせ
 因幡屋の2月の観劇予定をお知らせいたします。*蜷川幸雄演出『ハムレット』 藤原竜也が2度めのハムレットに挑む。オフィーリアは満島ひかり。弟の満島真之介が兄のレアティーズを演じるのも話題。*劇団民藝『ヒトジチ』  (1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15) 民藝にはこれまでアイルランドの戯曲の上演が数本あって、少し意外な気が。*二月大歌舞伎 中村吉衛門の「熊谷陣屋」 . . . 本文を読む
コメント