いなっち日記

気持ちは「ナウなヤング」でも身体がちょっぴりついてこなくなってきた、アラフォーライダーの自転車と何気ない日々のお話・・・

読書の夏

2012-08-17 19:42:02 | その他
今回の福岡旅行は高速バスを利用したので

乗ってる間の暇つぶしに2冊の小説を読みました。

まずは「殺人鬼フジコの衝動」真梨幸子

一家惨殺事件のただ1人の生き残りとして新たな人生を歩み始めた十一歳の少女。
だが、彼女の人生はいつしか狂い始めた。
「人生は、薔薇色のお菓子のよう。」
呟きながら、また一人彼女は殺す。
何がいたいけな少女を伝説の殺人鬼にしてしまったのか?
精緻に織り上げられた謎のタペストリ。
最後の一行を読んだとき、あなたは著者が仕掛けたたくらみに戦慄し、その悲しみに慟哭する。
(裏表紙のあらすじより)

主人公フジコの不幸な転落人生をたどる内容と
あるときから自分の身勝手な解釈で次々と人を殺していくので
読んでる間中、ずっと重たい気分でしたが
物語にグイグイと引き込まれ
ページをめくる手が止まりませんでした。
読後感もめちゃめちゃ悪かったです。
でも、本編が終わり「ふぅ~読み終わった~」
と一息ついてあとがきを読むと・・・


「え~!そうだったのぉ~!!!」


と言わずにいられない衝撃の結末が待っていました。
結果としてはめっちゃ面白かったです(笑)

2冊目「少女」湊かなえ

親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。
自殺を考えたことのある敦子は、死を悟ることができ、強い自分になれるのではないかと考える。
二人とも相手には告げずに、それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く。
死の瞬間に立ち会うために・・・
(裏表紙のあらすじより)

由紀と敦子交互の一人語りで物語が進んでいきます。
イマドキの女子高生ならではのちょっと冷めた感じがありながら
ささいなことで喜んだり、落ち込んだり、怒ったり
といった可愛らしい部分も持ち合わせている様子がうまく表現されてる、と思いました。
湊さんの作品は映画で日本アカデミー賞を獲った「告白」に次ぎ2冊目ですが
どちらも緻密な計算の元、ストーリーが作られていて
そして最後の最後に想像もできない大仕掛けがまっていました!

「うわ~やられた~」

て感じで本編を終えたかと思い、最後の一節を読んだら
ここにも最後の最後に衝撃の最後が待っていました。

お盆休み疲れで週末はゆっくり自宅で過ごそうかな
という方にはぜひお奨めできる2冊です。

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