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喫煙映画は検閲すべきか

2005年11月08日 10時49分38秒 | 離煙ニュース: 海外編
幾度かこのブログで取り上げたことがあります、映画・テレビ番組が喫煙を誘導してきたという事実。

ゴウ先生自身、タバコっていいなあと思わされた映画やテレビ番組がいっぱいあります。たとえば、『カサブランカ』のハンフリー・ボガートの咥えタバコ。卑近な例だと『西部警察』の最後のシーン。あの大門軍団が全員タバコを吸いながら歓談しているシーンです。こんな風に、少し前までタバコはすべての映画やドラマの重要な小道具だったのです。

しかし、時流は変わりました。ボギー(ボガートの愛称)は、(確か)ヘビースモーキングが原因と見られる咽頭ガンで40年以上前に死んでいます。渡哲也を始めとする石原軍団の面々も実際に禁煙したのか、少なくともドラマ・映画ではタバコを吸わなくなっています。(相変わらずタバコなしでは暮らせないジョニー・デップやミッキー・ロークなどのアンチ・ヒーローのスターもいるにはいますが。)

今回映画の喫煙シーンが与える影響についてアメリカで研究が発表されました。

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映画の喫煙シーン、青少年に多大な影響=米研究 (ロイター) - goo ニュース

2005年11月 7日 (月) 19:48

 [シカゴ 7日 ロイター] 7日に発行された米国小児科学会会報「小児科学」11月号に掲載された調査結果によると、米国の青少年の約40%が、映画の影響で喫煙を試していることが明らかになった。

 これは映画が若者の喫煙に及ぼす影響を全米規模で初めて調べたもので、同調査報告はハリウッドに対して喫煙シーンやタバコの銘柄などを写したシーンの削減を求めている。

 同調査報告は、映画業界は現在映画のレーティングの際に明示されることになっている露骨な性行為や暴力行為などのほかに、喫煙についても明示すべきだ、としている。

 ダートマス医科大学の研究者チームは、10歳から14歳までの青少年6522人に対し、1998年から2000年まで米国で公開されたヒット映画から無作為に選んだ50本の映画について見たことのある映画を特定させた。

 同調査報告はまた、喫煙に影響を及ぼすことが判明している他の要因を考慮に入れても、喫煙シーンのある映画を多く見たことのある青少年グループが喫煙に手を出す確率は、そのような映画をあまり見ないグループの2.6倍に上る、との結論を出している。

 また、喫煙を試したことのある100人のうち38人は、映画の喫煙シーンに影響されたとの報告もある。

 3月に公表された米政府による調査では、高校生の22.3%、中学生の8.1%が昨年喫煙したことがあるとの結果だった。

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ゴウ先生は、喫煙シーンを見てもタバコを再開しようとは思いません。おそらく、青少年ではなくなったからでしょう。タバコが百害あるだけで一利もないことをしっかりと把握できているからでしょう。

しかし、映画やテレビで若者たちが崇拝する俳優・女優がカッコよくタバコをくゆらせているのを見て、ついふらふらとタバコにトライしてみる若者がいまでもいるのは理解できます。かつてのゴウ先生がそうでした。そもそも、そのくらいの影響力がなければ、スターとは言えません。

ただし、喫煙誘導効果を減らすために、映画にレーティングを採用するということに関しては、その実効性には否定的です。映画の内容が面白いという評判が立てば、「喫煙場面あり」(Sのマークがつくのでしょうか?)の表示があっても、結局は見るのが映画ファンでしょうから。

最近公開された映画で言うと、『五線譜のラブレター』。作曲家コール・ポーターの生涯を描いた作品です。その中で、ポーターを演じるケヴィン・クライン(ゴウ先生、大好き!)がのべつまくなしタバコを吸っていました。

おそらくポーター自身がヘビー・スモーカーであったがゆえの演出でしょう。こうした歴史ドラマの場合、事実を描こうとすれば喫煙シーンが増えるのも致し方ないと思います。

それよりも、『五線譜のラブレター』のような素晴らしい映画が、主人公が頻繁にタバコを吸っているというだけで、見られなくなったり見るために複雑な手続きが必要になったりする事態が発生するのは、映画ファンとして悲しくなります。

たとえば、『カサブランカ』のDVD発売・貸出が未成年者にはできないなどとなったとすれば、それは文化に対する冒涜以外の何ものでもありません。

というわけで、難しい問題を孕んだ喫煙シーン検閲問題。この問題と実際の迷惑喫煙による被害を同一視するわけにはいかないと考えるゴウ先生でした。

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