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男子サッカーの日本代表監督は、どうして日本人ではだめなのか

2014年07月16日 04時17分45秒 | 時事放談: 国内編

サッカーのことは、何も知りません。ゆえに、この記事はショックでした。記録しておきます。

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日本代表の監督選びが難しい理由。そして監督よりも大切な“体制作り”。(Number Web) - goo ニュース

2014年7月15日(火)16:30

日本代表の監督選びが難しい理由。そして監督よりも大切な“体制作り”。
(Number Web)

 次期日本代表監督がハビエル・アギーレに決まったかのような報道が連日続いている。

 4年前の南アフリカW杯後にホセ・ペケルマン(現コロンビア代表監督)エルネスト・バルベルデ(現アスレティック・ビルバオ監督)ら様々な候補 者の名前がメディアに飛び交った時、アギーレもその中で名前が挙がっていた。だが今回は見事なまでに(?)、報道がアギーレで一本化されている。

 年俸150万ユーロ、180万ユーロなどとオファーが具体的に示されているほか、馴染みのフィジカルコーチが入閣するだの、アギーレの妻も日本行 きを楽しみにしているだの、日本サッカー協会がアギーレのアの字も出していないのに、国内外の報道が先行している。リオ五輪代表の「総監督」を要請してい る、というものまであった。

 他の候補者の名前が出てこないのはつまり、協会がアギーレに絞って交渉を進めているからだと容易に推察できる。ザックジャパンがグループリーグで 敗退した直後から彼の名前が出ていることを考えても、メディア側も早い段階で情報をつかんでいたことが分かる。協会はW杯前、それも4、5月ぐらいから接 触を試みていると考えるのが自然だろう。

「フライング」なのか、やむをえないのか。

 もちろん、W杯での戦いを検証したうえで次期監督を決めるのが筋だということは、誰だって分かってはいる。この「フライング選考」に対して、反発の声もある。筆者自身も、アギーレという人選がどうかは別として、このやり方に積極的な賛成ではない。

 しかし、世界で名の通ったそれなりの監督を連れてこようとするならば、早めに動かなければならないというジレンマも確かにある。選考の実質的責任 者である原博実専務理事が、前回の教訓を踏まえて早めに動いた事情も理解できる。スペインやメキシコのスタイルに日本流構築のヒントを見る原専務理事が、 4年前の候補者でもあったアギーレにそこまでこだわり、協会もその方向性で一致しているのであればまずはその手腕に注目したい、といったところだろうか。

ザッケローニは、“本命中の本命”ではなかった。

 前回の教訓――。

 それは南アフリカW杯終了後に次期監督の選考を本格化したために、候補者たちとの交渉で後手に回ってしまったことだ。後になって有力候補者として 名前が挙がってきたことから考えても、アルベルト・ザッケローニが決して“本命中の本命”ではなかったと言えるだろう。ペケルマンら原専務理事が意中とす る人物との交渉は、成功に至らなかったのだ。

 そもそも日本代表の監督というポストは、世界で働く一線級の監督にとって決して魅力的には映っていない

 昨年11月、日本と対戦したオランダ代表監督のルイス・ファンハールが「日本や中国から声をかけられているが、オファーを断っている。遠いところ には行きたくない」と衝撃的な告白をしたことがある。極東という地理的条件もさることながら、4年間も世界のトップシーンから離れてしまえば、キャリア アップどころか逆になるという懸念もあるのかもしれない。

東アジアから世界の桧舞台に舞い戻るのは簡単ではない。

 日本代表を指揮した歴代の外国人監督を振り返ってみても、フィリップ・トゥルシエはマルセイユの監督に、また、ジーコはフェネルバフチェの監督に 就任するなどキャリアアップした感はあるものの、結局彼らは再びアジアサッカーに戻っている。ザッケローニの次の就職先が未定なのに引き換え、イタリア代表監督を退任したチェーザレ・プランデッリはトルコの名門ガラタサライの監督に就任することが決まっている。東アジアから世界の桧舞台に戻るというのは、 決して簡単なものではない。

 つまり、現在世界のトップクラスと目されている監督が東アジアに来ることを希望するのは少数派と言っていい。そういった状況の中で、アギーレが代表チームの監督に関心を抱いているという情報を得て、日本協会側もすぐさま動いたわけだ。

「世界から招聘」路線は、いつまでもは続けられない。

 アギーレは、メキシコ代表の指揮官としてW杯で2度ベスト16に進出した実績を持つ。クラブシーンでも、アトレティコ・マドリーやエスパニョール の監督を務めている。エスパニョールを5月に退任してフリーの立場である、などの条件もマッチして、日本は交渉を本格化させることができた。彼には資金力 のあるカタールからもオファーが舞い込んでいるようだが、日本が本命であることは間違いない。

 前回、今回と監督選びを眺めてみて思うのは、世界で活躍する指導者を連れてくることがいかに難しいか、である。

 日本がW杯で好成績を収めたりすれば関心の度合いも違ってくるだろうが、一流中の一流の監督になってくれば、年俸150万ユーロ(約2億円)程度 の条件では呼べない可能性が出てくる。それにたとえ招聘に成功したとしても、欧州や南米とは文化も言葉もまるで違う。蓋を開けてみたら「合わなかった」と いうことだってあり得る。

 要するに「世界から招聘」路線は、いつまでも続けられるものではないという気がしてならない。アギーレが成功を収めてくれれば路線の正当性は認め られるが、Jリーグの価値を高める意味でも、Jクラブで結果を出し、なおかつ日本サッカーの方向性と合致するなら、イビチャ・オシムのようにJリーグから 候補者を選ぶほうが自然なのではないだろうか。

日本人監督に目を向ける時期が来たのではないか。

 そしてもう一つ。そろそろ日本人監督に目を向ける時期が来たのではないか、というのも強く感じることだ。

 Jリーグの監督では、サンフレッチェ広島を2連覇に導いた森保一監督や、川崎フロンターレの風間八宏監督らの評判が高い。また、日本代表を率いて 2度W杯を戦った岡田武史監督も「W杯や欧州でのプレー経験を持つ選手たちが、これからは指導者として出てこないと」と語っていたことがある。'98年フ ランス、'02年日韓、'06年ドイツを経験した選手たちの中には、現役を引退して指導者の道を志している人も多い。そういった若い人材をどう育てるか も、喫緊の課題である。

 W杯歴代優勝国の監督が全員母国出身者であることはもはや周知の事実だが、今回のベスト4も母国人の監督が率いたチームが揃った。国のサッカーの歴史や背景、文化、言語などの問題を考えても、その国の指導者が率いることがベストだとW杯の歴史は教えてくれている。

A代表とアンダー世代、そしてJの連携を。

 もちろん、今回の「世界から招聘」路線は、協会の固い意思として受け止めたい。だがこれからを見据えるならば、Jリーグで結果を残し、日本サッカーの方向性に合致する監督にもっと注目し、日本人指導者の育成に力を注ぐべきだと感じる。

 指導者育成で一案を挙げるとするならば、有望な指導者たちをA代表のコーチングスタッフに入れるのはどうだろうか。実例としてオシムジャパンには、反町康治氏(北京五輪代表監督)、大熊清氏、小倉勉氏と日本人コーチが3人も入っていた時期がある。

 アギーレを補佐しながら、間近に接することで学べることも多いはず。リオ五輪代表の手倉森誠監督だけでなく、若い指導者がA代表のコーチングスタッフを経験することで得るものはきっと多いはずだ。

 そして、若い指導者を協会のカテゴリーのなかで積極的に登用することも考えていくべきだと思う。クロアチア代表監督のニコ・コバチやコートジボ ワール代表監督のサブリ・ラムシはともに42歳。世界中で青年監督は次々と出てきており、日本は2020年には東京五輪も控えているだけに、若手指導者の 抜擢は真剣に考えていくべき事案だろう。

 また、日本サッカーの方向性を全体で共有するという意味でも、アンダー世代の指導者たちとA代表の関係もより強い結びつきを持ってもいいはずだ。 年に1、2回の交流はこれまでもあったが、手倉森監督を筆頭に、U-19の鈴木政一監督、U-16の吉武博文監督や技術委員のメンバーがA代表のコーチ ミーティングに参加する回数を増やすなどして、意見交換や意思共有の場を積極的に設けることもアリだと思う。

 もっと広げていえば、Jリーグの監督、指導者にも、協会が打ち出した指針がしっかりと伝わる形を構築していくというのも必要なことだろう。

ベルギーも、コロンビアも育成を成功させた国。

 ブラジルW杯でベスト8に入ったベルギーも、コロンビアも育成を成功させた国。ベルギーは協会がつくった育成方針をクラブでも実践するように協力 を求めるなど、協会とクラブの“二人三脚”が今の強いチームをつくり出したと言っても過言ではない。このモデルは非常に参考になると思うのだが……。

 開かれたA代表。

 新しい体制づくり、システムづくりを推し進めていくことが将来の成功を呼ぶ。A代表の強化を図るとともに、将来を見据えた日本人指導者とアンダー世代の選手たちの育成をカタチにする4年間にしてもらいたいとも思う。そしてJリーグとの協力体制もより大事になってくる。

 ブラジルW杯で結果を残せなかったことを、日本協会はどう重く受け止めているのか。

 彼らの本気度を測ることができるのは、むしろアギーレ新体制が発足してからになるのではないだろうか。

文=二宮寿朗

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ショッキングだったのは、次の2点です。

 (1)世界の一流の監督は、日本の代表監督になりたがらない。

 (2)日本人監督を起用する準備ができていない。

(2)は若干曖昧ですが、今回もハビエル・アギーレ氏を招聘しようとしているところを見れば、日本人の代表監督が登場するのはまたもや4年待たねばならなくなるわけですから、日本サッカー協会は基本的に日本人監督の可能性を否定しているのでしょう。哀しい話です。

にもかかわらず、(1)はどういうことなのか。

日本代表監督のポストの価値が世界的に見て低いということは協会でもわかっているのでしょう。にもかかわらず、足元を見るような監督にチームを任せて、本当に日本は強くなるのでしょうか。一流監督が頭を下げてでも監督をさせてもらいたいといいだすような日本代表チームを作ることのほうが先決のように思えてなりません。

こういうことを考えるのも、カルロス・ゴーン氏やマーク・フィールズ氏の例をわれわれは知っているからです。

日産やマツダは、日本人の経営者でできる限りの成長を果たしました。しかし、そのあとで大きなつまずきにぶつかります。それを打開するためにふたりを招聘したら、いまやゴーン氏はルノーの会長兼CEOを日産の社長兼CEOを兼務するようになり、フィールズ氏はフォードの社長兼CEOと世界のトップ企業の経営者になりました。それもこれも、日産とマツダがそれだけの能力をもつ経営者を呼び込める魅力的な優秀企業であったことが発端です。

まずは、日本人監督に8年、12年と任せてチームを強くし、それで限界が見えたら、次の手を考えるのが筋ではないでしょうか。ワールドカップで勝ち残ったチームの監督が自国出身であるというのも、示唆的です。

まずは、日本人。いなければ、外国人。今回、もし日本人監督が誕生すれば、サッカー嫌いと無関心の間を行き来する貧乏英語塾長のような人間も、多少サッカーに関心を持つようになるかもしれません。


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