アセトアルデヒド分解酵素をうまく作れない多くの日本人は、心筋梗塞になるといかんということです。
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お酒に弱い人、心臓も? 心筋梗塞、重症化の傾向
朝日新聞 2014年9月28日15時45分
お酒に弱い体質の遺伝子型を持つ人は、心筋梗塞(こうそく)になったときに心臓のダメージが大きくなりやすいとする研究結果を、米スタンフォード大のチームがまとめた。ヒトのiPS細胞を使った実験で確かめたという。論文を米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシン電子版に発表した。
お酒に強いか弱いかは、悪酔いの原因となる物質アセトアルデヒドを分解する酵素をつくる遺伝子の型に左右される。遺伝子に変異があって、その酵素をうまくつくれないタイプの人はお酒に弱くなる。こうしたタイプは東アジアの日本人や韓国人、中国人に多い。
チームは、東アジア系でお酒に弱い遺伝子タイプの5人と、そうではない5人の皮膚の細胞からiPS細胞をつくり、心筋細胞に変化させて性質を調べた。この酵素は心筋梗塞になったときに出てくる活性酸素の解毒にもかかわっていて、お酒に弱いタイプでは心筋細胞でもこの酵素がうまく働かず、細胞が死にやすくなっていることがわかったという。
お酒に弱い人は心筋梗塞などが重症化しやすい傾向にある、と臨床医の間では経験的に受け止められていた。これまでのマウスの実験では、この酵素に心筋細胞を守る働きがあるかどうかははっきりしていなかった。(竹石涼子)
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この論文が掲載されているのは、Science Translational Medicine誌の24 September 2014 vol 6, issue 255です。タイトルは、"Characterization of the molecular mechanisms underlying increased ischemic damage in the aldehyde dehydrogenase 2 genetic polymorphism using a human induced pluripotent stem cell model system”(ヒト多能性幹細胞モデル・システムを使ったアルデヒド脱水素酵素2型遺伝的多型において増大する虚血性損傷の根底にある分子メカニズムの特徴)。摘要(Abstract)までは無料で読めます。
http://stm.sciencemag.org/content/6/255.toc
とにもかくにも、酒が弱いと思ったら、心筋梗塞にならないように努めないといけません。つまりは、喫煙などとんでもないということですし、糖尿病・肥満もだめですから、食べすぎ飲みすぎに注意して、よく運動をし、ストレスを貯めないということです。
貧乏英語塾長はお酒は好きですが、決して強くはありません。気をつけないと。
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