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「ワイ」は差別語か?

2007年03月03日 13時58分58秒 | 時事放談: 国内編
フジテレビで放送された『佐賀のがばいばあちゃん』のロケ地で有名になった佐賀県武雄市(こちらを、参照)。そこの名物市長が面白い条例を作ろうとしています。

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「オイ・ワイ禁止条例」構想 市役所へ賛否続々 佐賀・武雄市(西日本新聞) - goo ニュース

2007年3月2日(金)10:10

 女性配偶者を「オイ」「ワイ(方言でおまえの意味)」と名前なしで呼ぶのを禁止しようと、佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長が提唱した「オイ・ワイ禁止条例」構想が、熱い議論を巻き起こしている。市長のブログ(インターネットの日記風サイト)や市役所に、全国から数十件の賛否の声が寄せられた。反響の大きさに驚いた樋渡市長は1日、市幹部を集めて「男女共同参画社会の本質を議論してもらうのが狙い」と真意を説明した。

 樋渡市長は、2月20日の女性団体との会合で「男女共同参画社会実現には男性の意識改革が不可欠だ」と話し、条例構想を発案。翌日からブログへの書き込みや市役所への電話が殺到した。

 主な反対意見は「『オイ、ワイ』と呼ぶのは愛情表現の1つ」「条例での規制は憲法の思想・信条の自由に反する」などで、大阪の男性からは「ワイ(関西弁で私の意味)と言ってなぜ悪い」との声も。一方「(オイ、ワイが)相手を尊重しない呼称であることを再認識した」「市長自ら発言してもらいうれしい」との激励も寄せられた。

 樋渡市長は「(男女共同参画を)身近なところから考えてもらいたかった。議論が沸騰したおかげで、かなりの部分で目標を達成したかもしれない」と話しており、条例を制定するかどうかは今後、市民の意見を聞きながら決めるという。

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条例の詳しい内容を知らないので中身については何とも言えませんが、元佐賀県人として疑問に思うことがあります。

「オイ」は、佐賀弁でも標準語と同様、呼びかける時につかいます。ですから、「オイ」と呼びかけるのがだめで、「ねえ、○○」(○○は女性配偶者の名前)とでも呼べということなのでしょう。分からないではありません。

しかし、「ワイ」は呼びかけのことばではありません。立派な二人称表現です。ゆえに、「お前」の代わりに使いますので、相手の名前を使う必要はそれほどありません。実例を挙げるとこんな具合でしょうか。

  ワイのおかげで、うまくいったばい。

  ワイのせいで、失敗してしもうた。

これが差別表現にあたるとは思えないのです。「ワイ」を使うなと言うのは、方言を使うなと言うことに等しいでしょう。これでは、地方の特性がなくなるだけ。

ちなみに、「ワイが」(お前が)の代わりに、なまった「ワーが」という表現がありますが、これは女性もよく使います。同じ佐賀出身の妻はケンカのときなど時々これを使います。

  ワーが、すって言うたやろもん。
   (あなたが、すると言ったんでしょ。)

ゆえに、「ワイ」=女性差別用語というわけにはいかないと思うのです。市長の真意がどの辺にあるのか、知りたくなります。

なお、樋渡市長のブログは、「武雄市長物語」(こちらを、クリック!)です。興味のある方は、どうぞ。

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