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中国のドーピング問題

2005年10月16日 11時13分35秒 | 時事放談: 中国編
かつての旧ソ連ならびに旧東ドイツ。ステートアマと呼ばれる選手たちが、生活の保障を求めて、薬物を使用し続けました。オリンピックに勝利するためです。

そしてその効果たるや恐るべきものでした。オリンピックでごっそり金メダルをかっさらって、コミュニスト旋風を巻き起こしたばかりではありません。ドーピング検査が厳しくなったいまでは到底破られないハイレベルな世界記録が、その当時にどんどん作られたのです(たとえば、陸上競技女子400mだとか)。

使い方をうまくやれば、ドーピングは人間のパフォーマンスの限界を押し上げてくれるものなのです。取り締まりたくても、そう簡単に完全に取り締まれるのでしょうか。どんな方法を使ってでもよい結果を出して、よりよい生活をしたいという選手の願いを駆逐することができるのでしょうか。ゴウ先生は、個人的に疑問視しています。

やはり、隣の国でも北京オリンピックを控えて、薬物まみれの状態になっているようです。

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ドーピング 中国で横行 五輪控え勝利至上主義過熱

 二〇〇八年北京夏季五輪を控える中国でドーピング(禁止薬物使用)の摘発が急増している。今年に入って検査体制を強化した結果、違反者は昨年の一・五倍。現在、国体にあたる第十回全国運動会が南京で開催されているが、優勝すればコーチが中国代表のコーチに昇格でき、強化費用もアップするなど勝利至上主義が貫かれ、コーチが選手に禁止薬物を手渡すケースもあるという。漢方薬をはじめ薬が日常に溶け込んでいる中国では、規制に対し無頓着で、大学入試でもドーピングが指摘されている。薬物頼りの大国に監視の強化が必要だ。

 今年のドーピング違反はすでに二十六件。全国運動会開幕を翌日に控えた十一日、同大会のドーピング検査担当者が明らかにしたもので、AP電が報じた。検査体制強化に伴うとはいえ、昨年の十七件を大幅に上回る。競技別では重量挙げが最も多い十二件で、馬術、ボート、スピードスケートなどの選手が含まれているという。

 ドーピングの背景の一つには全国運動会の過熱ぶりが挙げられる。同大会は全国の各省、直轄市、人民解放軍などの対抗戦形式で争われ、優勝チームのコーチは中国代表コーチに抜擢(ばってき)されたり、強化費配分などにも直結する。国際武術連盟の村岡久平理事は「先行実施された競技で成績の振るわなかった省の体育担当者は更迭されたとも聞く。懸賞金を出し過ぎてはいけないなど、過熱し過ぎないように注意も出ているようだ」と打ち明ける。

 同大会の開会式には国際オリンピック委員会(IOC)のジャック・ロゲ会長が出席し、胡錦濤国家主席が開幕を宣言した。夏季五輪の実施二十八競技をカバーする三十二競技に約一万人の選手が参加。五輪に向けたテスト的な意味合いもある。それだけに、ドーピング対策も必死で世界反ドーピング機関(WADA)も視察団を派遣。新華社電によると前回大会の際は千三百二十五件のドーピング検査を実施したが、今回は20%以上増やすほか、初めてヒト成長ホルモン(HGH)の摘発も行う方針だ。

 先月三十日には女子走り幅跳びのアテネ五輪代表、王麗娜ら陸上三選手がドーピング違反で同大会への出場停止が発表された。三選手とも抜き打ち検査の結果、禁止薬物のステロイド、ノルアンドロステロンに陽性反応が出たという。

 来年からはすべてのジュニア層の国内大会にもドーピング検査を導入することが決定している。薬物への危機感は競技スポーツの世界だけにとどまらない。大学入学のための実技試験などでもドーピング使用が指摘されている。中国全土で麻薬常習者は若者を中心に約七十九万人に上ると推定され、当局では罰則強化も打ち出している。

 一九九四年広島アジア大会では競泳、陸上などのメダリスト計十一選手がドーピング違反でメダルを剥奪(はくだつ)され、世界中から非難を浴びた。しかし、教訓は生かされていない。アジア・オリンピック評議会(OCA)の黒田善雄・医事委員長は「コーチが選手に薬物を渡しているケースがあるようだ」と指摘する。

 国家体育総局では「北京五輪でドーピング違反を一件も出さない」と宣言した。しかし、薬で麻痺(まひ)したままでは、ルール順守はおぼつかない。

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世界で最後の共産主義国家、中華人民共和国。国家の威信を守るためには、本音と建前のダブル・スタンダードで押し切ります。それゆえ、かたや薬物禁止を叫びながら、かたや薬物を支給続けているのかもしれません。

北京オリンピックの開催すら危ぶまれるこうした異常事態。あの国の武断政治とあわせて要注意です。
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