【ロンドン時事】オーストラリアが導入したたばこの箱に健康被害の警告を表示させる規制をめぐる通商紛争で、世界貿易機関(WTO)の紛争処理小委員会(パネル)は28日、豪州の規制を正当と認定した。豪州を共同提訴していたキューバなど4カ国の主張を全面的に退けた

 東京都が受動喫煙防止条例を成立させるなど、たばこ規制が世界的に強まっている。WTOの決定はこの動きを加速させそうだ。

 WTOの報告書は、豪州の規制が「喫煙率を低下させ、公衆衛生を改善させた」と認める一方、提訴した国々の主張は根拠が不十分と指摘した。

 豪州は2012年12月、他国に先駆けてたばこの箱にロゴの記載を禁止し、喫煙が招く健康被害の写真などを表示させる「プレーン・パッケージ規制」を実施。これに対し、たばこ生産国のキューバやドミニカ、ホンジュラス、インドネシアは同規制が貿易障壁や商標侵害に当たるとして、12〜13年にWTOに提訴していた。

 WTOの決定を受け、米国の健康増進団体は「たばこ産業の利益より人々の健康を優先した」と歓迎する声明を発表。ホンジュラスは決定を不服として上訴する方針だ。

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オーストラリアのタバコには、タバコがもたらす健康被害を説明したどぎつい写真がついています。日本のような喫煙天国では考えられないほど、グロテスクなものです。しかも、1箱2000円から3000円もするようにしたのですから、豪政府は大したものです。

タバコを国民に吸わせたくないオーストラリア政府の取り組みには、頭が下がります。

他方、豪政府の禁煙政策を日本政府が真似ることもなさそうで、まだまだ喫煙による健康被害が日本でははびこりそうです。やれやれ。