井山裕太六冠の牙城が崩れました。まずは、勝った村川大介七段を称えましょう。
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村川七段が新王座に、井山は5冠に後退 囲碁(産経新聞) - goo ニュース
囲碁の第62期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)の第5局が16日、三重県鳥羽市の戸田家で行われ、村川大介七段(24)が249手までで、井山裕太王座(25)に白番1目半勝ちし、対戦成績3勝2敗で初タイトルの王座を奪取した。村上七段は規定により八段に昇段した。
一方、3連覇を逃した井山は棋聖・名人・本因坊・天元・碁聖の五冠に後退。井山の6冠保持は昨年10月から425日間だった。
囲碁・王座戦、村川七段が初出場で奪取(読売新聞) - goo ニュース
囲碁の第62期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)、井山裕太王座(25)と挑戦者、村川大介七段(24)の第5局が16日、三重県鳥羽市であり、村川が249手までで白番1目半勝ちしてシリーズ3勝2敗とし、タイトル戦初登場で奪取を果たした。
六冠だった井山はタイトル戦で初めて年下の棋士に敗れ、棋聖、名人、本因坊、天元、碁聖の五冠に後退した。
村川は所属する関西棋院(大阪市)の若手エースといわれる。この日は、競り合いで優位に立つと冷静に勝ちきった。1990年生まれの村川は、90年代生まれの棋士で初めて七大タイトルの一つを獲得。「シリーズを通じて力を出しきれたが、初タイトルは信じられない。もっと強くなるよう頑張る」と喜びを抑えるように話した。
井山王座、囲碁五冠に後退 村川七段がタイトル奪取
朝日新聞 2014年12月16日20時01分
囲碁の第62期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)の最終第5局は16日、三重県鳥羽市で打たれ、挑戦者の村川大介七段(24)が井山裕太王座(25)に249手までで白番1目半勝ちし、3勝2敗でタイトル奪取に成功した。七大タイトルのうち、名人、棋聖、本因坊、天元、碁聖をあわせた史上最多の六冠を保持していた井山王座は、およそ1年2カ月ぶりに五冠に後退した。
村川七段は第一人者の井山王座より若い初の七大タイトル獲得者となる。王座初挑戦の村川は第1、3局を落として相手に先行される展開だったが、大乱戦となった8日の第4局を制し、最終局に持ち込んでいた。規定により、17日付で八段に昇段する。
村川七段は兵庫県西宮市出身。2002年、11歳10カ月で関西棋院にプロ入りした。10年に19歳で関西棋院第一位、11年新人王、13年阿含・桐山杯優勝など、着実に結果を残してきた。名人戦リーグには3期連続で在籍中だ。早くから、井山王座を追う代表格と目されてきた。同じ関西在住で年齢も近い両者は親しく、2人で研究を重ねてきたことでも知られる。
昨年3月、七大タイトル戦史上初の六冠となった井山王座は、今回が2度目の五冠後退となる。同4月に十段のタイトルを失冠後、同10月の名人奪還で六冠に復帰していた。
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気になるのは、井山五冠の疲労です。タイトル戦にずっと出ずっぱりですから、いくら25歳の若さとはいえ、精神的・肉体的に目に見えない疲れが蓄積しているのではないかと思うのです。いま進行中の天元戦も、高尾紳路十段を突き放せず、最終局までもつれ込んでいます。棋聖戦の挑戦手合いも年明けすぐに始まりますし、この辺で悪い流れを断ち切ってもらいたいものです。
とはいえ、村川新王座の強さは、本物。強豪ぞろいの名人戦リーグに3期連続で在籍できていることが、何よりの証拠です。これから大きなタイトルも取れることでしょう。井山五冠とともに切磋琢磨し、世界戦でも活躍できるようになってほしいと願います。
とにもかくにも、若手棋士の台頭はすばらしいこと。日本囲碁界の未来が、さらに明るくなってきました。
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