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仏NGO
廃プラスチックが燃料 世界一周の航海へ
毎日新聞2018年10月27日 11時04分(最終更新 10月27日 12時48分)
若者4人設立の「プラスチック・オデッセイ」が計画
プラスチックごみを燃料に使い、世界一周の航海へ--。廃プラスチックが「資源」として利用できることを広く認識してもらおうと、フランスの若者らが廃プラを燃料とした船で、大海原に乗り出す準備を進めている。【マルセイユ(仏南部)で賀有勇】
仏南部マルセイユの商船学校の学生やエンジニアだった若者4人が昨年3月に設立した非政府組織(NGO)「プラスチック・オデッセイ」が計画。技術開発責任者のボブ・ブリニョさん(24)によると、洋上や浜辺に放置されたプラごみ問題を考える中で、廃プラを資源として捉え直してもらう必要性を感じた。
石油由来の廃プラを粉砕して430度で加熱し、気体を冷却して油に戻す油化装置を開発。60キロの廃プラから約40リットルが得られる計算の軽油を船の燃料に用い、副産物の可燃性ガスは廃プラの加熱に使う方式という。
6月には、約4万ユーロ(約520万円)かけ、油化装置を搭載した小型の試作船が完成。地中海や大西洋の沿岸で実演を行い、スポンサーや寄付を募っている。実際の航海に使うのは全長25メートルの大型船を想定し、世界一周の総事業費は1000万ユーロ(約13億円)を見込む。プラ問題に関する関心は高く、資金集めは順調という。
欧州で生産されるプラスチックは中国に次いで多く、国連環境計画(UNEP)によると、スペイン、イタリア、フランスだけで毎日計282トンもの廃プラが地中海に投棄される。ブリニョさんらの航海は、あらゆる国々でプラスチックのリサイクルや生産量の削減を訴えることが目的。2019年11月ごろにマルセイユを出港し、アフリカ、南米、アジアを3年かけて回る。途中33カ所に寄港して、現地のNGOや子供らとともに沿岸で廃プラを拾い、リサイクル可能なものと燃料用に選別する予定だ。
大西洋横断には10トンもの廃プラが燃料として必要と試算するが、広報責任者のアレクサンドル・ドゥシュロットさん(25)は「心配ない。残念ながら地球には使い切れないほどのプラスチックがあふれているので」と皮肉を込めた。
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世界中の船が、このプラごみ可燃システム・エンジンを搭載すると、あっという間に世界の海からプラごみが消えそうです。大手造船メーカーもこの仏人4人に続かないものでしょうか。
成功を祈ります。
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