まずは、井山裕太本因坊の勝利を称えましょう。
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本因坊戦:井山裕太本因坊が4連覇
毎日新聞 2015年06月30日 20時15分(最終更新 06月30日 23時23分)
大阪府吹田市の「ホテル阪急エキスポパーク」で6月29日から繰り広げられていた第70期本因坊決定戦七番勝負の第5局(毎日新聞社など主催、大和証券グループ協賛、阪急電鉄協力)は30日夜、井山裕太本因坊(26)が挑戦者の山下敬吾九段(36)に白番中押しで勝ち、4勝1敗でタイトルを防衛、4連覇を達成した。
井山は7大タイトル(本因坊、棋聖、名人、王座、天元、碁聖、十段)のうち王座、天元、十段を除く4冠を保持した。【金沢盛栄】
◇井山裕太本因坊の話
自信のない展開だったが、最後コウになり、正しく打てばしのげると勝ちを意識した。全局、内容は自慢できないが、結果はうれしい。
◇山下敬吾九段の話
攻め方が分からず地合いで厳しく、大石を取りにいくしかなかった。前局以外、まずい碁だった。また井山さんと打てる場所に出てきたい。
本因坊戦:猛烈な読み比べ 井山本因坊に若き王者の貫禄
毎日新聞 2015年06月30日 22時28分(最終更新 06月30日 22時38分)
大阪府吹田市の「ホテル阪急エキスポパーク」で6月29日から繰り広げられていた第70期本因坊決定戦七番勝負の第5局(毎日新聞社など主催、大和証券グループ協賛、阪急電鉄協力)は30日夜、井山裕太本因坊(26)が挑戦者の山下敬吾九段(36)に白番中押しで勝ち、4勝1敗でタイトルを防衛、4連覇を達成した。
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猛烈な読み比べを制し、井山本因坊の4連覇が決まった。6月29日から繰り広げられた第70期本因坊決定戦七番勝負の第5局。4冠の井山に、3度目の戴冠を目指す山下九段が挑む本シリーズは、井山が1局を落としただけで、若き王者の貫禄を見せつけた。
封じ手の黒47から2日目の戦い。黒模様に手をつけ、山下の攻め、井山のしのぎという流れになった。攻防は黒81までで一段落。白がしのぎ形を得て、控室では「本因坊優勢」の声が大勢を占めた。
山下が黒85と打ち込み、生死をかけた読み比べに入る。ここで本因坊の強烈なパンチが飛び出す。白96から98、100のハネツギだ。黒を無条件で取りにいく強手だ。ただ、白も味が悪いことこの上ない。結局、黒大石はコウ争いとなった。
山下はコウがわりに、右辺白大石を猛攻し、最後の勝負をかけたが、井山はコウでしのぎ、勝ちを決めた。
オールラウンドプレーヤーの井山は今期、その柔軟さを存分に見せつけた。来期5連覇を達成すれば、二十五世本因坊治勲に次ぐ永世本因坊資格者となる。「夢の7冠全制覇」に向け、4連覇は大きな契機となろう。
山下にとっては不本意なシリーズとなったが、本因坊戦と同時進行する碁聖戦でも井山とタイトル戦を争うなど、今も井山を脅かす最強の存在であることは間違いない。土(けんど)重来に期待したい。【金沢盛栄】
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山下敬吾九段から見れば、棋聖戦であそこまで迫ったのに(3勝4敗で惜敗)、本因坊戦では水を開けられ、半分井山四冠を見るのも嫌なのではないかと思います。しかし、いまは碁聖戦の真っ只中。第1局に破れ、第2局は7月20日。それまでに山下九段にはしっかりと立ち直ってもらいましょう。
それにしても、井山四冠は強い!夢の七冠達成が近くなった気がします。ちなみに、王座戦は準々決勝進出、天元戦でも準決勝進出を決めており、ひょっとすると、今期中にも七冠達成が可能かもしれません。
他の若手も強くなってきていますし、囲碁王国日本の復活が近そうです。
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