4大大会初戦、全豪オープン。メルボルンで開かれているテニス界最大級のトーナメントで、出場選手のプレーを支えているのが、ラケットにガットを張る「ストリングチーム」だ。会場の一角で、朝早くから深夜まで腕を振るっている。

 期間中に大会公式パートナーのヨネックスが設けた作業場に、多い日は500本以上ラケットが持ち込まれる。それに、世界中から集まった26人の「職人」が対応している。

 鳥取市内でテニスショップを経営する玉川裕泰さん(42)もその一人。20年以上のキャリアがあり、全豪での作業に加わるのは4年連続。今大会は、大坂なおみや錦織圭らのラケットを担当する。

 一流選手は、手先の感覚が繊細で要望も細かい。そのため、気象条件や時間経過でガットの強度がどう変わるかについての知識も必要だという。試合の開始時刻にラケットの状態を合わせるため、午前5時から作業することもざら。試合中に張り直しを求められることもある。「経験がすべて」という。

 「最高の舞台で、選手たちが活躍する姿を見られるのはうれしい」。最高峰の大会には、世界トップレベルの技術で貢献する裏方がいる。(富山正浩)

**********

華やかな世界で活躍をする選手を支える玉川さん。頭が下がります。錦織選手も大坂選手も、玉川さんには頭が上がらないはずです。

ぜひとも、こうした名プレーヤーを支えるために、最高のガットを張ってください。