34年前17歳でタバコを吸い始めた人間としては、とんでもないことをしてしまったのだなと反省しきりです。
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ニコチン依存症…子供ほど肺がん死亡率高いのに、禁煙支援に無理解の日本社会(産経新聞) - goo ニュース
2013年6月16日(日)18:17
奈良県は禁煙を希望する未成年者を対象に、県内の医療機関に県が相談窓口を設け、必要に応じて禁煙治療を受けることができる対策を夏にも始める。 未成年者に対する予防教育は行われているが、地方自治体による未成年者への禁煙支援は全国的にも珍しい。未成年者ほど「ニコチン依存症」に陥りやすく、未 成年時からの喫煙は死亡率が高まるとのデータもあり、対策は急務という。しかし、そもそも法で禁じられている未成年者の喫煙だけに、対策には学校現場や保 護者などの理解も必要で、未成年者への禁煙支援に乗り出す自治体は、まだ少数派にとどまっている。(中島高幸)
■10歳に満たない喫煙者
「禁煙できなくて、叱られてきたのね。もう大丈夫。一緒にやっていきましょう」
平成8年から、未成年者への禁煙治療にいち早く取り組んできた奈良女子大大学院・保健管理センターの高橋裕子教授の下には、次々と未成年者が相談に訪れている。
ある10歳未満の女児は、喫煙者の両親が不在の間、化粧のまねごとのような感覚で吸い殻をくわえてみた。最初はむせた。しかし、翌日も吸い殻をくわえたところ、今度はむせなかった。大人になったような気分だったという。
それから毎日、吸い殻をくわえるようになり、火をつけるようになった。両親にばれて叱られた。女児は涙を流して謝ったが、すでにニコチン依存症となっていた。
その後、女児は母親とともに高橋教授の治療を受け、禁煙に成功した。
■異例の挑戦
こうした取り組みを続ける高橋教授は、奈良県が今回始めた未成年者への禁煙支援の取り組みも全面的にサポートする。
奈良県の取り組みは、子供や保護者から学校や保健所に対し、禁煙を希望する相談が寄せられると、県内で未成年への禁煙支援をしている医療機関に紹介する。相談料は県が負担するが、治療は本人が負担する。
今後は、県内10カ所程度の医療機関に対し、相談窓口となるよう県が協力を求めていく。
取り組みを始めた背景には、深刻化する未成年者の喫煙問題がある。
県内の学校には以前から、修学旅行や受験の際に「たばこをやめたいのに、やめられない」とする未成年の喫煙者からの相談が寄せられることがあったという。
こうした未成年の喫煙者に対する禁煙支援を行う地方自治体は、まだ全国的にも少ない。
群馬県では平成19~24年度、モデル事業として、禁煙の専門家がいる医療機関で未成年者が受診し、禁煙に成功した場合、3万円を補助する制度を実施した。禁煙治療には保険が適用されないケースがあり、負担を軽減するのが目的だ。
予算は年間約10万円で、6年間で7人が助成金を受け取った。
鳥取県は23年8月から、年齢に限らず、保険の適用がないケースについて、保険分を補助している。予算は年間約90万円。これまで2人の未成年者が禁煙治療を終了し、助成金を受け取ることができた。
鳥取県の担当者は「何歳であろうと、禁煙したい人を支援したい」としている。
■「吸っていない」ことに
実際に、どのぐらいの数の未成年者が喫煙しているのか。
平成20年、厚生労働省の補助で日大医学部などが実施した調査では、喫煙経験がある中学男子の割合は10・2%で、毎日喫煙するのは0・7%。高校男子で喫煙経験があるのは19・5%、毎日喫煙は3・5%だった。
国などだけでなく、各府県の担当者も府県内の実態把握のためにこれまで調査を行おうとしたが、複数の担当者は「把握は難しい。教育委員会側からすると、『子供は吸っていない』ことになっている」と口をそろえる。
ある自治体が2年前、中学校と高校に対して喫煙の実態調査をしたところ、9割以上の中学校、6割以上の高校が調査に協力しなかった。
別の自治体の教育委員会の担当者は「無記名で行って、喫煙者がいた場合、未成年者喫煙禁止法に触れて『じゃあ誰が吸っているんだ』と追及になってしまうのではないか」と懸念する。
未成年者喫煙禁止法では、未成年が処罰されるのではなく、未成年者の喫煙を知りながら止めなかった親権者などが処罰の対象となる。
ある自治体で、過去に小中学生と高校生の喫煙者に禁煙補助薬「ニコチンパッチ」を無料で処方する取り組みを始めたところ、「親のしつけの問題だ」とする批判が相次いだ。
中には「子供にたばこを吸えということなのか」などと趣旨を曲解した批判もあり、1週間ほどで取り組みを断念したという。
■ニコチン依存は成人以上
たばこの煙に含まれる有害物質ニコチンへの依存度は、未成年者の場合、成人よりも高い。
高橋教授によると、ニコチン依存は医学的に脳の受容体に異常が起こっていることが判明している。異常は年齢が若いほど発生しやすい。大人なら、2~10年で発生するが、子供は吸い殻を数回くわえただけでニコチン依存に陥ってしまうケースも多いという。
高橋教授は「禁煙できなくて禁煙しないのではなく、治療が必要な症状が起きている」と指摘する。
高橋教授の下には、多い時で年間100人以上の未成年者が訪れたが、ここ最近は20人前後に落ち着いているという。
■叱るだけでは…
「吸ってはいけないと頭ではわかっているが、それでも吸ってしまうのがニコチン依存症」と高橋教授。「大人でもなかなかやめられないのだから、叱るだけではだめ」とアドバイスする。
さらに、「学校内で生徒がたばこを吸っているのを教員が見つけた場合、叱って反省文を書かせるだけでなく、きちんと禁煙相談に導いてあげてほしい」とも呼びかける。
未成年者が喫煙するきっかけは何なのか。大半を占めるのが、「何となく」や「好奇心」だ。
「何となく」は、親や友人など周りに存在する喫煙者に影響されているケースが多いという。
奈良県の保健所の調査では、家族に喫煙者がいた場合は、いない場合よりも喫煙経験者は男子で2・1倍、女子で2・5倍高いことが判明している。
未成年者が喫煙すると、がんや虚血性心疾患などの危険性が高まる。肺がんの死亡率は、20歳未満の喫煙者の場合、非喫煙者の5・5倍になる。喫煙する時期が早いほど、死亡率は高くなる。
高橋教授は「喫煙している子供の親も喫煙しているなら、一緒に禁煙してあげてほしい」と話している。
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かつては半端でないヘビースモーカーでした。毎日最低60本。多いときは100本以上吸っていました。紙巻タバコも、パイプも、葉巻も、噛みタバコ以外は全部試しました。紙巻タバコに関して言えば、日本国内で販売されているほとんどの銘柄は吸いました。
いま思うと、そこまでニコチン依存症が強くなったのは、17歳という段階でタバコを覚えたからだったんですねえ。アホなことをしました。おかげで、1000万円以上のお金を無駄にし、タバコと縁を切った離煙生活に入って10年になっても肺がんリスク5.5倍に怯えないといけません。
わが家も、両親がスモーカーでした。ゆえに、簡単にタバコが吸えました。しかし、母は喫煙が原因である「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」、いわゆる肺気腫で死にました。それを見て、貧乏英語塾長はタバコをやめました。
やめてわかったのは、離煙生活のすばらしさです。馬鹿なものに「何となく」「好奇心」をもったものです。愚かでした。
父親がタバコ嫌いになったもので、幸い、子供3人は悪習に身を染めていないようです。子供たちをニコチン依存にしないために、スモーカーの親は真剣に対応を考えるべきです。本当は、離煙するのがいちばんなのですが。
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