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円盤投げ湯上、驚きの日本新「正直失敗したと思った。できすぎ」/陸上
2018.6.24 20:56
ジャカルタ・アジア大会代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権最終日は24日、山口市の維新みらいふスタジアムで行われた。表示された62メートル16の数字を見て「うそだろ」と思ったという。男子円盤投げで日本記録を塗り替えた湯上は「正直失敗したと思った。できすぎ」と豪快に笑った。
1回目で自己ベストを21センチ更新する59メートル51を投げ、気持ちに余裕が生まれた。3回目で従来の日本記録を28センチ上回る61メートル02をマークすると、4回目で62メートル台に達し、5回目でさらに伸ばした。
両耳の聴力がほとんどなく、昨夏の聴覚障害者による国際総合大会デフリンピックで銀メダルを獲得した25歳。今年は臀部や背中まわりを鍛えて体幹が安定し、体重も昨年から3キロ増の107キロに。力強さを増し、昨年に日本記録をつくった堤(群馬綜合ガードシステム)の5連覇を阻止した。
毎日新聞2018年6月24日 22時32分(最終更新 6月24日 22時58分)
男子円盤投げで日本記録を塗り替えた湯上は、先天性の難聴で両耳がほとんど聞こえない。スタンドの大声援も届かないが、自身に送られる拍手を見て「めちゃくちゃうれしい」と気持ち良さそうに両腕を突き上げた。
これまでの自己記録は59メートル30。だが、力んでファウルになった6投目を除き、5投すべてが自己記録を超え、3投目からは3連続で日本記録を更新する圧巻の内容を見せた。
滋賀県出身の25歳。小学6年の時に左耳に人工内耳を埋めた。目や口を見て会話すると理解できるが「電話はできない」。球技をやりたかったが、危険性を考えて選んだのが陸上だった。中学では短距離を経験し、高校から円盤を握った。
今大会に向けては、背中や尻の筋肉を鍛えたことで、昨季から体重が3キロ増の107キロに。円盤を振り切る力が上昇し、大舞台での躍進につながった。記録更新にもさらなる先を見据え「世界との差がある。もっと精進したい」と笑顔がはじけた。【長宗拓弥】
日本選手権最終日男子円盤投げ。鋭く飛んだ円盤が、日本記録のラインを越えた。湯上は3投目で61メートル02の日本新記録をたたき出すと、天を仰いで両手を突き上げた。だが、歓喜はまだ終わらなかった。
続く4投目は円盤が高々と舞い上がって伸びた。3投目を上回る62メートル03。どよめく観客席に向け、今度は右手を高く掲げた。
そして5投目。投げた直後に喜びの表情はなかった。「足の回転が決まらなかった」と手応えはなく、円盤もいつもと違う右側のライン際に落ちた。だが記録は62メートル16とまたまた更新。「うそやろと思った。うれしいという言葉しか出てこない」。日本新記録3連発の快挙に満面の笑みがこぼれた。
快投を引き出したのは、トヨタ自動車ラグビー部のトレーナーの指導で鍛えた背中と尻回りの筋肉。体重は昨年より3キロ増え107キロになり、投げる際に体がぶれなくなった。「身近な目標をこつこつと積み上げてきた」と自負をのぞかせる。
甲賀市出身の25歳。守山高3年で全国高校総体6位、中京大4年の日本学生対校選手権は3位。実業団で日本トップ選手に成長した。生まれつき両耳が聞こえにくく、日常生活では左耳に人工内耳をつける。アジア大会出場が決まれば、銀メダルに輝いた昨夏のデフリンピック以来の世界舞台となる。「メダルを取りたい」と力強く宣言した。
【2018年06月24日 23時39分】
円盤投げ湯上剛輝、ラグビートレで力つけ日本記録V
日刊スポーツ 2018年6月24日20時36分
<陸上:ジャカルタ・アジア大会代表最終選考会兼日本選手権>◇最終日◇24日◇山口市・維新みらいふスタジアム◇男子円盤投げ
男子円盤投げで25歳の湯上剛輝(まさてる、トヨタ自動車)が62メートル16の日本新記録を樹立し、初優勝を果たした。
自己記録は59メートル30だったが、1投目でいきなり59メートル51をマーク。61メートル02を記録した3投目で、堤雄司(群馬綜合ガードシステム)が持っていた60メートル74の日本記録を更新した。そこから4投目で62メートル03、5投目で62メートル16と2度にわたって“上書き”し「むちゃくちゃうれしいです。今までずっと目標にしてきた記録。『うれしい』としか出てこない」と笑顔を見せた。
生まれつき両耳がほとんど聞こえず、普段は左耳に装着した補助器具と、相手の口の動きを見ながら会話をするが「日常生活では電話ができない」と説明する。そのため「球技をしたかったけれど、それ以外の種目をやってきた」。小学生の頃は水泳、中学生で陸上に出会い、滋賀・守山高に入学してから円盤投げを始めた。その経緯でさえも「砲丸投げをやりたかったけれど、全然飛ばなかった。円盤投げの方が何倍か距離が出て、頑張れば頑張るほど、距離が伸びたんです」と183センチ、107キロの巨体で豪快に笑う。
中京大に進学し、1年の頃から日本記録を目指し始めた。卒業後、トヨタ自動車に進んでからは、トップリーグに所属するラグビー部のトレーナーにも体作りの助言をもらいながら、地力を付けてきた。
自己ベストを3メートル近く上回り、大会前時点の日本記録も1メートル42更新。自らも驚く躍進ぶりだが、冷静さも兼ね備える。
「世界陸上を見ていても、65メートルは投げないといけない。62メートルをやっと超えましたが、世界との差を考えながらやっていきたい」
17年世界選手権(ロンドン)の優勝記録は69メートル21、8位入賞ラインでさえ64メートル04と、その壁は高い。確かな手応えを自信に、世界との距離を縮めにかかる。
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