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将棋電王戦FINAL、人間が勝ち越したといっても、気分は複雑

2015年04月12日 08時40分02秒 | 時事放談: 国内編

確かに、人間が3勝2敗で勝ち越したのですが、どこか素直に喜べないもどかしさを覚えます。

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電王戦、棋士側の3勝2敗…初の勝ち越しで面目(読売新聞) - goo ニュース

2015年4月12日(日)01:19

 プロ棋士とコンピューターソフトによる対抗戦「将棋電王戦FINAL」(ドワンゴ、日本将棋連盟主催)の最終第5局は11日、阿久津主税八段(32)がソフトの「AWAKE」に21手という短手数で勝利し、通算成績を棋士側の3勝2敗とした。

 対抗戦形式となった2013年以降で棋士側が勝ち越したのは初めてで、プロが面目を保った形となった。

 対局は序盤で阿久津八段がAWAKEの弱点が出やすい局面へと持ち込んだ。AWAKEが打ち込んだ角が後に取られる形となり、ソフト開発者の巨瀬亮一さん(27)は対局開始からわずか49分で投了した。21手での終局は、電王戦史上最短だった。

 阿久津八段にとって研究済みの展開で、「ソフトの貸し出しを受けて3、4日でこう指してくる可能性があるとわかった」。一方、巨瀬さんも貸し出してから弱点に気付いたが、電王戦ではソフトの修正が認められていないため、間隙を突かれた格好になった。

「将棋電王戦」最終局はソフト側21手で電撃投了、3勝2敗でプロ棋士が勝ち越し(マイナビニュース) - goo ニュース

2015年4月11日(土)11:56

「将棋電王戦」最終局はソフト側21手で電撃投了、3勝2敗でプロ棋士が勝ち越し
(マイナビニュース)

5人のプロ将棋棋士がコンピュータ将棋ソフトと団体戦で戦う「将棋電王戦FINAL」の第5局・阿久津主税八段 対 AWAKEの対局が11日、東京・将棋会館にて行われた。

第5局は10時49分、「第2回将棋電王トーナメント」第1位の将棋ソフト・AWAKEが、21手で投了し、両陣営勝ち越しをかけた第5局は阿久津八段が勝利。「将棋電王戦FINAL」はプロ棋士が3勝2敗で勝ち越す結果となった。将棋は、先手の阿久津八段は、序盤で角交換四間飛車と呼ばれる形に進めたが、そこからあえて自陣に隙をつくって角を打たせる特殊な作戦を選択。その直後にコンピュータ将棋ソフトAWAKEが21手で投了するというハプニングが発生し、対局開始から1時間も経たずに終局となった。消費時間は阿久津八段が13分、 AWAKEが30分

AWAKEは「将棋電王戦FINAL」出場に先立って、アマチュアと対戦する企画に出場していたが、その際本局と同じ展開から敗れており、第5局でも同じ形を阿久津八段が採用するかどうか注目が集まっていた。AWAKEの開発者・巨瀬亮一氏は、アマチュア対戦企画の敗戦と同じ形に進んだら投了すると決めており、開発者の意思として投了を選択したという。

終局後の会見で阿久津八段は「(AWAKEの弱点は)ソフトを貸し出してもらって3日目か4日目ぐらいに気づきました。(特殊な作戦について)普段やらない形なので葛藤もありましたが、一番勝ちやすい形を選ぼうと思いました。(団体戦勝利については)素直にうれしいという感じではないですが、とりあえずはよかったなと」と振り返り、巨瀬氏は「△2八角と打ってしまったら▲1六香と上がられたところで投了しようと決めていた。アマチュアが指した形なのでプロが指してくるかどうかはわからないと思っていた。こうした穴があるのは、しかたがないところもある。最初から勝ちにはそれほどこだわっていなかった」と語っている。

なお、第5局および「将棋電王戦FINAL」の記者会見は、本日18:00より行われるという。
 

将棋電王戦、ソフト側が突然投了 棋士側、初の団体勝利
朝日新聞 2015年4月12日00時45分

 将棋のプロ棋士とコンピューターソフトの五番勝負「電王戦FINAL(ファイナル)」の最終第5局が11日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で指され、阿久津主税(あくつちから)八段(32)がソフト「AWAKE(アウェイク)」に勝ち、棋士側が通算3勝2敗で初の団体勝利を果たした。棋士側はこれまで2年連続でソフトに負け越しており、最後となる今回、意地を見せ、「3年連続敗北」の屈辱を免れた。

 棋士側の2連勝のあと2連敗で迎えた最終局。名人挑戦権を争うトップリーグのA級順位戦に在籍していた阿久津八段が序盤、AWAKE相手に有力と見られていた作戦を採用したところ、開発者の巨瀬(こせ)亮一さんが突然、投了を告げた。持ち時間は各5時間で、対局は夜まで続くとみられていたが、午前10時の開始からわずか49分、21手で終局となった。

 棋士5人と五つのソフトが戦う団体戦形式の電王戦は一昨年始まり、過去2回はソフト側が3勝1敗1分け、4勝1敗と棋士側を圧倒し、勝ち越していた。

 雪辱を果たしたい今回、日本将棋連盟はコンピューターの扱いに慣れた20~30代の若手強豪を選抜し、半年かけて入念に対策を練ってきた。ソフトが王手を放置して反則負けするハプニングもあり、棋士側が開幕2連勝。その後、連敗してタイに追いつかれたが、最後は棋士が意地を見せた。

 阿久津八段は「投了は少し早いと思ったが、形勢が良くなるとは思っていた。人間相手にはやらない作戦なので(採用することに)葛藤もあった」と話した。

 巨瀬さんは「この形に誘導されると不利になるのは分かっていて、投了しようと思っていた。勝ち自体にはそんなにこだわっていなかった」と話した。(村瀬信也、深松真司)

将棋:電王戦棋士側勝利呼んだ「わざと隙見せる作戦」
毎日新聞 2015年04月11日 21時54分(最終更新 04月12日 00時36分)

 将棋のプロ棋士とコンピューターソフトが5対5で対戦する「電王戦FINAL」の第5局が11日、東京・将棋会館であり、阿久津主税(ちから)八段(32)が開始からわずか49分、21手で「AWAKE」(巨瀬亮一氏開発)に勝ち、棋士側が3勝2敗で、3年目で初めて団体戦で勝ち越した。序盤戦で「AWAKE」の形勢が不利になることがはっきりし、巨瀬さんが投了を宣言した。

 事前研究を重ねた阿久津八段は、自陣に隙(すき)を作る珍しい形にソフトを誘導した。これが、ソフトに2八角を打ち込ませた後に、その角を奪って優位に立つ作戦だった。「普段指していない戦法だが、団体戦ということもあり一番勝率の高い形を選ぶべきだと思った」

 巨瀬さんは「(作戦を)2月に行われたイベントで初めて知った。(角を打ってしまったのは)玉の近くに馬ができる評価関数を過大評価していたため。(ショックだったが)こういう穴があるのは仕方がないところもある」と敗因を語り、「(2八角に)1六香と指されたら投了しようと思っていた」と振り返った。巨瀬さんは元奨励会員で、明らかに不利な局面から指し続ける気持ちになれなかったのだろう。阿久津八段は「素直にうれしい感じではないが、(団体戦勝利は)とりあえずよかったと思う」と話した。【山村英樹】

 ◇谷川浩司日本将棋連盟会長の話

 第5局は、開発者が奨励会経験者としての矜持(きょうじ)で投了を決断されたのだと思う。ソフトは長所と短所が表裏一体ということもあり、苦労されているのがわかる内容だった。棋士の勝ち越しにほっとしている。対局者それぞれの詳細な研究の成果だと思う。

 ◇ソフトにはない「勝ちへのこだわり」が結実

 ソフトの意外な投了で幕を下ろした第5局が象徴するように、今回は棋士が勝負師としての本領を発揮し、攻略法を駆使して勝ち取った勝利と言える。

 3月14日から繰り広げられてきた「電王戦FINAL」は、棋士側が3勝2敗で勝利。連敗からようやく一矢報いて、ソフト対棋士の勝負は決着を見た。

 ソフトは、年々改良されて進化していく。開発者のたゆまない努力と、競い合いによって切磋琢磨(せっさたくま)する姿が人間同様にある。

 今回の第4局で、棋士側の作戦をかわして少しずつポイントを重ねていく勝利は、棋士の研究の限界を感じさせた。同時にソフト側が終盤戦で上回るだけではなく、「弱点」とされた序・中盤でも相当な強さを発揮できることが明確となった。

 しかし、若手強豪を集めた今回の棋士側も「半年間研究した」と口をそろえる。第1局でもソフトの傾向を意識した指し回しで先勝、第2局では内容面でも有利に進めて、最後には発見していたソフトのバグ(穴)で決着をつけるなど戦果をあげた。しかし、順位戦など本来の対局に追われる中での研究には「限界」もあった。

 一連の取材で、対ソフト戦での完璧な勝利を求めるのは難しいと実感する。こうした環境での今回の勝利は、ソフトにはない「勝ちへのこだわり」が結実したのではないか。

 一方、棋士の日常の対局でも、ソフトに由来する新手や新構想を採用して、局面を有利に導くことも少なからずあるようになった。将棋界にとってプラスといえるが、「人間がコンピューターに劣る」と短絡的に見られてきたマイナスもある。今後のソフトの進化、将棋界に与える影響に改めて注目していきたい。【山村英樹】

10手先にわな 棋士、ソフトの弱点突く 将棋電王戦
朝日新聞 2015年4月11日23時43分

 東京・千駄ケ谷の将棋会館で11日に指された、将棋のプロ棋士とコンピューターソフトの五番勝負「電王戦FINAL(ファイナル)」の最終第5局。開始からわずか49分、21手で阿久津主税(あくつ・ちから)八段(32)がソフト「AWAKE(アウェイク)」に勝ち、通算3勝2敗で棋士側の初の団体戦勝利が決まった。2年連続で負け越していた棋士側の入念な対策が功を奏した形だ。

 棋士側の2連勝のあと2連敗で迎えた最終局は、突然の幕切れとなった。阿久津八段が自分の玉の近くに空間を作ったのがわな。ここにAWAKEが角を打ち込み、その角が成って価値の高い「馬」を作れる形にはなったが、逆に約10手後にはその馬が捕獲されるのが確実となった。

 そこで開発者の巨瀬(こせ)亮一さん(27)があっさりと投了を告げた。巨瀬さんは以前、プロ棋士養成機関「奨励会」に在籍し、腕を磨いた。この局面で角(馬)を失ったまま指し続けても勝利は難しいと先を見通した判断だった。いつ投了するかは開発者の権限とされている。午前10時開始からわずか49分、21手で終局となった。

 馬が捕獲されるのは、人間にとってはほぼ必然の一直線の手順。人間なら引っかからないが、ソフトは一手ごとに広く手を探索するため、約10手先にあるわなを見破るのが難しい

 規定では、ソフトは出場が決まった昨秋時点のものを使用し、原則として改良はできない。さらに、事前練習用として棋士側に対戦ソフトを貸し出す決まり。阿久津八段は貸し出しを受けた数日後、いろいろ試すうちに今回の作戦が有効なことを見つけたという。

 巨瀬さんもAWAKEのこの不備に気づいていた。AWAKEとアマチュアが対戦する2月末のイベントで、参加者が今回の作戦を用いて勝っていたからだ。しかし、ルールで改良できないため、そのまま出場。終局後、巨瀬さんは「もしこの局面になったら投了しようと思っていた。プロがこのような形を指されたのは残念」と話した。

 阿久津八段は「投了は少し早いと思ったが、(仮に指し続けた場合も)形勢が良くなるとは思っていた。人間相手にはやらない作戦なので葛藤もあったが、結果を求められているので、一番勝算の高い形を選ぶべきだと思った」と語った。

 棋士5人と五つのソフトが戦う団体戦形式の電王戦は一昨年始まり、過去2回はソフト側が3勝1敗1分け、4勝1敗と棋士側を圧倒し、勝ち越していた。

 雪辱を果たしたい今回、日本将棋連盟はコンピューターの扱いに慣れた20~30代の若手強豪を選抜し、半年かけて入念に対策を練ってきた。谷川浩司会長は「ソフトにも恐ろしく強い部分もあれば意外な弱点もある。初めてプロ棋士が勝ち越したことには、ほっとしている」と総括した。(深松真司、村瀬信也)

     ◇

 終了図で、後手(AWAKE)側が指すとすれば△1九角成と隅に角を成って馬を作る。これに対しては▲3八玉と寄れば、後手の馬は身動きが取れなくなる(2八と2九の地点には玉が、1八の地点には銀が、3七の地点には桂が利いている)。また、後手から急に攻める筋もない。先手は▲3八玉の後、▲4八金~▲5八金上と2枚の金を上がり、▲1七桂と端に桂を跳ねてから▲6九飛と飛車を引くと、「馬の生け捕り」に成功する。

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アマチュアが指した手を、しかも人間相手に指さないというハメ手をプロが指して勝ったというのは、どこか釈然としません。阿久津八段には、「対策」のハメ手なしで最後まで打ってほしかったものです。

このあたり、ハフィントンポストの次の記事が、長すぎるので引用できませんでしたが、技術論も交えて、かなりつっこんで解説しています。

「ハメ手」って何? 将棋・電王戦で21手でコンピューターが投了 人類が圧勝した理由とは
The Huffington Post | 執筆者: HuffPost Newsroom
投稿日: 2015年04月11日 14時13分 JST 更新: 2015年04月11日 14時16分 JST

実際、電王戦で3連勝している対人最強のソフト「ponanza」は、このハメ手を見破れるとか。インターネット上で論議を呼んでいるのも当然でしょう。

今年で電王戦は終わりらしいですが、人間対コンピューターはこれからも見たい戦いです。形を変えて来年も続くことを願います。そのときには、人間が堂々と5連勝することを祈ります。


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