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李台湾前総統の靖国参拝を願う

2007年05月31日 09時03分25秒 | 時事放談: マスコミ編
台湾の李登輝前総統が来日し、靖国神社に参拝したいとおっしゃっているとか。そこで気になって各紙の取り上げ方を見てみました。まず、最初に読んだのは朝日の記事。意外と冷静な書き方です。

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李登輝氏が来日 戦死した兄を思い、靖国参拝に意欲(朝日新聞) - goo ニュース

2007年5月31日(木)03:03

 台湾の李登輝前総統(84)が30日来日し、第2次大戦で日本人として戦死した兄がまつられている靖国神社への参拝に意欲を見せた。李氏が実際に参拝するかは微妙だが、来日早々、刺激的な発言が飛び出した形だ。李氏は一方で、今回の訪日目的について、中国が懸念する政治活動ではないと強調した。

 李氏は記者団に「兄貴がまつられているのに行かないのは弟として人情としてしのびない」としつつ、「時間の都合もあるので(行くかどうか)研究してみる」とも述べた。李氏の友人で訪日をアレンジした中嶋嶺雄・国際教養大学長は同日、「警備の問題もあり、行かないと思う」との見方を示した。

 安倍首相は30日、首相官邸で記者団に「私人として来日したと認識している。私人として当然、信仰の自由がある。日本は自由な国だから、その中でご本人が判断をされると思う」と述べた。来日が日中関係に与える影響について「私はないと思う」とも語った。

 一方、中国政府の台湾事務弁公室の李維一報道官は同日、「台湾独立勢力に活動の舞台を与えるべきでない」と改めて日本政府を牽制(けんせい)した。

 李氏の訪日は00年の総統退任以来3回目で、東京訪問は22年ぶり。この日、お台場を見学した李氏は「東京湾がこんなにきれいになっていて、びっくりした」と滑らかな日本語で語った。

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基本的に中国よりの立場で書いてあるのは仕方ないとして、前総統が日本びいきである点などを書き込んでいるところには、いつもより公平感があります。

それでは、宿敵産経新聞の記事を見てみましょう。

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李登輝氏来日 靖国「参拝したい」(産経新聞) - goo ニュース

2007年5月31日(木)03:02

 台湾の李登輝前総統(84)は30日、学術・文化交流を目的とする私的旅行のため、成田空港から東京入りした。これに先立ち李氏は機内で同行記者団と懇談、「歩きたいと思っていた『奥の細道』を実際に探索し、(3回の)講演で日本の方々に直接お話ができることが楽しみです」と訪日への思いを語った。

 一方、李氏は6月9日までの滞在中、亡兄、李登欽氏が「岩里武則」の日本名で祀られる靖国神社を参拝したいとの意志を表明。「東京に来て、60年以上も会っていない兄に会いに行かないのは、人情としても、弟としても、忍びないことです」と涙ぐんだ。

 具体的な日程については「心の中で考えている」と明言を避けたが、関係者によると、「肉親が祀られる私人として実現したい」という。

 李氏は6月20日に予定される故椎名素夫氏(元参院議員)の追悼会に出席するため、再訪日の計画があることも明かしたが、実現性に関しては「年も年だし、(訪日は今回が)最後かもしれない」と述べた。

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 安倍晋三首相は30日夜、李登輝前総統が靖国神社に参拝する意向を表明していることについて、「李氏は私人として来日されたと認識している。日本は自由な国だから、私人として当然、信仰の自由がある。ご本人が判断されることだ」と指摘した。首相官邸で記者団の質問に答えた。

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さすが産経、前総統の兄上の日本語名を紹介して、靖国参拝の意義を語ります。

その意味では、朝日の盟友共同通信も意外とまとも。

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靖国は“私的参拝”を強調 李登輝氏来日、中国は反発(共同通信) - goo ニュース

2007年5月30日(水)20:15

 来日中の台湾の李登輝前総統は30日、戦死した実兄が祭られている靖国神社を参拝したいとの意向を明らかにした。李氏は「兄に会いたい」という心情からの私的参拝であることを強調したが、実際に参拝すれば李氏来日で日本政府を批判する中国がさらに反発を強めそうだ。李氏は同日午後、都内で記者団に対し「中国が靖国問題(の批判の矛先)をわたしに持ってくるのはおかしい」と指摘した。

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本当にそうです。日本政府の要人が靖国参拝するのはいかんとケチをつける同じ論理で台湾の前総統の参拝を批判できるのかどうか。それでも、中国はやるでしょうが。

こうして見てきて、いちばん偏向的なのが時事通信の記事。見てください。

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靖国参拝の希望表明=李前総統訪日(時事通信) - goo ニュース

2007年5月30日(水)20:17

【成田30日】台湾の李登輝前総統は30日、成田空港に到着、「私的な観光」を目的とした訪日を開始した。李氏は記者団に対し、靖国神社を参拝したいとの希望を表明、李氏の訪日に反発している中国がさらにいら立ちを募らせるのは必至だ。

台湾は1945年まで日本の統治下にあり、一部の住民は今も中国や南北朝鮮よりも、日本に親近感を抱いている。李氏の兄は、45年2月にフィリピンで日本軍人として戦死し、靖国神社に祭られており、李氏は同神社を参拝したい考えだ。

李氏は「時期は決めていないが、ここに来た以上、兄の下を訪れるべきだと考える」と強調。「60年ぶりに兄に会うことになる」と述べた。

靖国神社にはA級戦犯が祭られており、中国人や韓国人の多くは、日本の軍国主義の象徴とみなしている。〔AFP=時事〕

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「一部の住民」という表記には大いに違和感を感じます。「国民」と出来ないのは分からないではありませんが、「一部」ではないはず。相当数の台湾人の方が日本びいきのはずです。ミスリーディングする物言いは厳に慎むべきでしょう。

最後の段落も、時事通信らしい解説。わざわざ書くほどのことかとも思います。やれやれ。

ともかく、外国の要人が参拝したいとおっしゃっているのですから、させるように努力するのが主権国家のあり方でしょう。こういうことまで中国や南北朝鮮にお伺いを立てるのなら、日本はそういう国の属国に過ぎなくなります。

諸般の事情から堂々と参拝なさるのは難しいかもしれません。ですが、前総統にはぜひ足を運んでいただき、兄上のご英霊とお会いいただければと願います。

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