すばらしい外交的前進です。今回の歴史的快挙が、核兵器をもつ中国や北朝鮮への牽制になることを願います。
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原爆慰霊碑に献花する(左から)シュタインマイヤー独外相、岸田文雄外相、ケリー米国務長官、ハモンド英外相、ディオン加外相、モゲリーニ欧州連合外交安全保障上級代表(外相)=11日午前11時49分、広島市中区、代表撮影
(朝日新聞)
広島市で開かれている主要7カ国(G7)外相会合に出席した各国外相が11日午前、同市の平和記念公園を訪れた。公園内の広島平和記念資料館(原爆資料館)を訪問し、原爆死没者慰霊碑に献花した。核保有国の米英仏の現職外相による公園訪問は初めて。
各国外相は一列に並んで慰霊碑の前に進み、花輪を手向けた。その後、公園内の原爆ドームの近くまで足をのばし、視察した。外務省によるとケリー米国務長官の提案という。
公園訪問後、岸田文雄外相は「『核兵器のない世界』に向けた機運を再び盛り上げるための歴史的な一歩となった」とのコメントを発表した。
G7外相の平和記念公園訪問は、広島が地元の岸田文雄外相の強い意向で実現した。G7で結束して、核軍縮・不拡散の意思を示す狙いだ。11日午後には、「核兵器のない世界」の実現をアピールする特別文書「広島宣言」を発表する。
原爆を投下した米国からは、ケリー国務長官が訪問した。これまで駐日米大使らが公園を訪問したことはあるが、現職閣僚は広島市訪問自体が今回初めてだ。
岸田氏は11日午前、ケリー氏と会談。岸田氏は「G7外相とともに平和公園を訪問する歴史的な日になる。広島から世界に向けて力強い明確な平和のメッセージを発信したい」と述べた。ケリー氏は「広島は私にとっても特別な意味を持つ場所だ。平和記念公園はいかに平和が重要かを示すものだ。大量破壊兵器などの絶滅のために両国がリーダーシップをとる必要がある」と語った。
ケリー氏に同行した米政府高官は取材に対し、ケリー氏は公園訪問で、原爆投下を謝罪する表現は使わないものの、「憎しみではなく愛情の心で再建してきた広島の市民と米国民が、戦争を憎み、平和に向けた決意を共有する」と語った。「日米の和解が並外れたレベルにまで達したことを示すことになるだろう」とも述べた。
さらにこの高官は「核兵器を唯一使った国として、米国は世界の核軍縮に向けて努力をする責任がある」とも語り、オバマ政権が2009年のプラハ演説で提唱した「核なき世界」の実現に向けて今後も努力していく考えを強調した。
先進7か国(G7)外相会合出席のため広島市を訪問していた米国のケリー国務長官は11日、同市内で記者会見した。
現職の米閣僚として初めて平和記念公園を訪問し、広島平和記念資料館の展示を見学したことについて、「みんな広島に行くべきだと思うし、米国の大統領もその一人になってほしい」と述べた。
オバマ米大統領の広島訪問を巡っては、米紙ワシントン・ポストが10日、米政府高官の話として、5月下旬の伊勢志摩サミットに合わせて検討していると伝えた。ケリー氏は会見で、「(訪問は)かなり前から計画しないといけない。オバマ大統領が行きたいと思っていることは知っているが、訪問するかはわからない」と述べるにとどめた。
広島を初訪問しているケリー国務長官は11日、主要7カ国(G7)外相会合後の会見で「すべての人が広島を訪れるべきだ」と語り、オバマ大統領が広島を訪問することに前向きな姿勢を示した。オバマ政権は5月のG7首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせたオバマ氏の広島訪問に向け本格的な検討に入っており、ケリー氏訪問後の米国内外の反応を見た上で最終判断する方針だ。
ケリー氏は同日午前11時ごろから約50分間、岸田文雄外相らG7外相とともに、平和記念公園内の広島平和記念資料館(原爆資料館)を参観。原爆死没者慰霊碑に献花した後、自ら提案し、同公園内の原爆ドーム近くにも足を延ばした。その後、自身の公式ツイッターに、「原爆資料館と平和記念公園を訪れた最初の国務長官になって光栄だ」と書き込んだ。
ケリー氏は、資料館の芳名録に「世界のすべての人が記念館の力強さを見て、感じるべきだ」と記載し、ツイッターで写真を公開。記者会見で、「いつか米大統領もその『すべて』の一人となり、ここに来られることを願っている」と語った。米国に帰国して週内にオバマ氏と会い、「ここで見たこと、そしていつか(オバマ氏が)訪問することがいかに重要かを確実に伝える」とも強調した。
ただ、5月の訪日時に広島を訪問するかは日程調整の問題もあり、「わからない」と述べるにとどめた。
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ケリー国務長官が、米閣僚として初めて平和記念公園を訪れ、おのが国の原爆が無辜の民間人を大量虐殺したことを知り、あの非道行為が戦争犯罪そのものであることに気づいてくれたら、それで十分です。
謝罪しないことは最初からわかっているのですから、訪問させただけでも、日本政府の勝利であり、日本外交の大きな前進といえます。
実際、、中国や北朝鮮など、核兵器をおのが野望のために使うことを考えているろくでもない国がある以上、G7はしっかりと連携を取って、対応に当たるべきです。
そのためにも、オバマ大統領の広島訪問を実現させるのが、日本政府の務めです。安倍外交の真価が問われます。外務官僚には、ひたすら汗をかいてもらいましょう。
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