スタジオ撮影の続きです。
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〈高倉健撮影日誌:4〉アドリブに田中裕子さん笑顔
2012年7月24日03時00分
9月29日 東宝スタジオ
英二の妻洋子が入院している病室のセット。洋子を演じるのは田中裕子さんです。健さんとは「夜叉」と「ホタル」に次いで3回目の共演。「ホタル」でも健さんの妻の役でした。
英二が洋子に、ワゴン車をキャンピングカーに改造して病気が治ったら旅に出よう、と話すシーンです。このシーンは健さんのアドリブが目立ちます。
「行ってみたい場所がたくさんあるわ」という洋子のセリフに、「どこへでも行くからさあ、早く元気になってよ。頼むよぉ」と優しく話しかけたり、手を握り合ったり、見つめ合ったり。芝居を見ている私たちが照れてしまいそうな仲の良い夫婦です。
アドリブが効いてか、死期の近い洋子の目には涙がにじんでいます。しかし、この場面、降旗監督にしては珍しく、一発OKにはしません。「手は握らないで置く程度に」などと、あくまで自然な感じを求めて、2テーク、3テークと重ねました。
続いてセットを変えて、別の日に、病床の洋子が英二のために、簡単に作れる総菜のレシピを作って手渡す場面を撮ります。レシピを書いたメモ帳にはいろいろな料理が載っています。
健さんのセリフは、初めのテストでは「あさりの酒蒸し? 試してみるよ」でした。しかし次のテストでは「ナスと豚肉炒め?」。今度も健さんのアドリブが炸裂(さくれつ)です。「ちくわ?」と言った時には、裕子さんが思わず笑い出してしまいました。本番で健さんが何と言ったかは、映画を見てのお楽しみということで。(東宝・中村仁美)
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お茶目な健さんが見られます。こういうのをBlu-ray Discを販売するときに、NG集で入れておいてくれたら、ファンはうれしいんですけど。東宝は、やってくれるかなあ。
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