なぜか歩きタバコをしてしまう。そういう人は、モラルの欠如というよりも、ニコチン依存症だと考えるべきです。
やまない路上喫煙に名古屋市が科料徴収に踏み切ります。
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側溝に吸い殻の山 栄や金山路上禁煙1年 喫煙率0.53%7月から過料徴収
名古屋市が栄など4か所を路上禁煙地区に指定してから、きょう17日で1年。市は禁煙指導を続けてきたが、目標には届かず、7月、違反者から過料2000円を徴収する強硬策に切り替える。路上禁煙地区を歩いてみた。(倉橋章)
「ここは路上禁煙ですよ」。金山総合駅南口で、オレンジ色のジャンパーを着た指導員が喫煙者を見つけると、携帯用灰皿を差し出しながら、注意した。
夕方の1時間にこの場で確認された喫煙者は、7人。吸い殻も路上にはほとんどないが、側溝には山のようにたまっていた。東京から帰省した大学生(21)は「禁煙のことは、まるで知らなかった」と悪びれた様子もない。
路上禁煙に指定された名古屋駅、栄、金山、藤が丘の各地区では、市から委託された指導員12人が二人一組でパトロールしている。愛知県警OBで指導員の岩堀静弥さん(67)は、「ほとんどの人は注意されるとすぐ喫煙をやめるが、中には開き直って文句を言う人もいる」と話す。
市によると、禁煙の初日、通行人のうち路上喫煙者の割合を示す喫煙率は4地区平均で2・34%、吸い殻は計153個だった。
市は昨年9~12月、毎週木曜日に喫煙率と吸い殻数を定点調査した。その結果、喫煙率は栄地区で最高2・82%、吸い殻は金山地区で最高436個あった。期間を通じた平均喫煙率は0・53%だが、それでも0・1%以下とした目標を大きく上回ったため、違反者からの過料徴収を決めた。
過料について同市千種区の会社員(33)は、「吸える場所が少なく、路上で吸えないのはつらい。違反者から金を取るのは行き過ぎだ」と批判する。
しかし、担当の作田宏幸・市環境局作業課主査は、東京都千代田区や広島市、千葉県市川市では過料徴収後、吸い殻が徴収前と比べ65~97%減るなど、大きな効果を上げている例を挙げ、「違反者が納得できる公平な徴収が課題。今後は過料徴収の周知徹底を図りたい」と理解を求める。
(2006年3月17日 読売新聞)
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昨日お伝えしたアメリカ・カリフォルニア州カラバサス市のような強硬策を実施しろというつもりはありません。あのような条例が可能なほど、日本の禁煙状況は熟しておりません。
しかし、ほんの数分の喫煙をガマンすることができないというのは、異常です。
ゴウ先生も、かつてヘビー・スモーカーだった時は、電車から降りたらすぐにタバコに火を点けていたものでした。あれこそニコチン依存症という病のなせる業なのです。
それゆえ、やめる時には、かなり苦労しました。しかし、やめたいま思うのは、いかに喫煙が愚かな行為であったかということです。
その愚かな行為が路上で行われることにより、火災や他人への火傷被害の可能性は増し、厳然とある受動喫煙の被害を拡大させ、そこら中に散らばる大量の吸殻が都市の美観を損なう結果を招いています。
特に、最後の点はコストの面でわれわれに大いなる負担を直接かけているのです。あれだけ大量の吸殻を片付けるのに、どれだけの人件費が税金から捻出しているか。そしてその税は、タバコを吸わないわれわれにも課せられているという現実。そのことを、歩きタバコをして吸殻を路上に捨てる人たちは意識しているのでしょうか。
麻薬中毒に似たニコチン依存症の人には、そこまで考える余裕はないことでしょう。
科料2000円。やむなき決定です。名古屋市の成功を祈ります。
やまない路上喫煙に名古屋市が科料徴収に踏み切ります。
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側溝に吸い殻の山 栄や金山路上禁煙1年 喫煙率0.53%7月から過料徴収
名古屋市が栄など4か所を路上禁煙地区に指定してから、きょう17日で1年。市は禁煙指導を続けてきたが、目標には届かず、7月、違反者から過料2000円を徴収する強硬策に切り替える。路上禁煙地区を歩いてみた。(倉橋章)
「ここは路上禁煙ですよ」。金山総合駅南口で、オレンジ色のジャンパーを着た指導員が喫煙者を見つけると、携帯用灰皿を差し出しながら、注意した。
夕方の1時間にこの場で確認された喫煙者は、7人。吸い殻も路上にはほとんどないが、側溝には山のようにたまっていた。東京から帰省した大学生(21)は「禁煙のことは、まるで知らなかった」と悪びれた様子もない。
路上禁煙に指定された名古屋駅、栄、金山、藤が丘の各地区では、市から委託された指導員12人が二人一組でパトロールしている。愛知県警OBで指導員の岩堀静弥さん(67)は、「ほとんどの人は注意されるとすぐ喫煙をやめるが、中には開き直って文句を言う人もいる」と話す。
市によると、禁煙の初日、通行人のうち路上喫煙者の割合を示す喫煙率は4地区平均で2・34%、吸い殻は計153個だった。
市は昨年9~12月、毎週木曜日に喫煙率と吸い殻数を定点調査した。その結果、喫煙率は栄地区で最高2・82%、吸い殻は金山地区で最高436個あった。期間を通じた平均喫煙率は0・53%だが、それでも0・1%以下とした目標を大きく上回ったため、違反者からの過料徴収を決めた。
過料について同市千種区の会社員(33)は、「吸える場所が少なく、路上で吸えないのはつらい。違反者から金を取るのは行き過ぎだ」と批判する。
しかし、担当の作田宏幸・市環境局作業課主査は、東京都千代田区や広島市、千葉県市川市では過料徴収後、吸い殻が徴収前と比べ65~97%減るなど、大きな効果を上げている例を挙げ、「違反者が納得できる公平な徴収が課題。今後は過料徴収の周知徹底を図りたい」と理解を求める。
(2006年3月17日 読売新聞)
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昨日お伝えしたアメリカ・カリフォルニア州カラバサス市のような強硬策を実施しろというつもりはありません。あのような条例が可能なほど、日本の禁煙状況は熟しておりません。
しかし、ほんの数分の喫煙をガマンすることができないというのは、異常です。
ゴウ先生も、かつてヘビー・スモーカーだった時は、電車から降りたらすぐにタバコに火を点けていたものでした。あれこそニコチン依存症という病のなせる業なのです。
それゆえ、やめる時には、かなり苦労しました。しかし、やめたいま思うのは、いかに喫煙が愚かな行為であったかということです。
その愚かな行為が路上で行われることにより、火災や他人への火傷被害の可能性は増し、厳然とある受動喫煙の被害を拡大させ、そこら中に散らばる大量の吸殻が都市の美観を損なう結果を招いています。
特に、最後の点はコストの面でわれわれに大いなる負担を直接かけているのです。あれだけ大量の吸殻を片付けるのに、どれだけの人件費が税金から捻出しているか。そしてその税は、タバコを吸わないわれわれにも課せられているという現実。そのことを、歩きタバコをして吸殻を路上に捨てる人たちは意識しているのでしょうか。
麻薬中毒に似たニコチン依存症の人には、そこまで考える余裕はないことでしょう。
科料2000円。やむなき決定です。名古屋市の成功を祈ります。