多聞六神社の秋祭
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多聞六神社は多聞八神社?
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六神社は多聞と舞子にあります。どちらも正式な社名は六神社ですが混同を避けるため多聞六神社・舞子六神社と本家争い
なしで使い分けておられるようです。六柱の神様が祀られているから六神社と思うのですが御祭神は八柱の神様です。
一説には明石岩屋神社・多聞六神社・舞子六神社の御祭神が全く同じ六柱の神様で有ることから(多聞六神社も兵庫県神社
庁の資料では六柱の御祭神になっています)江戸時代に明石岩屋神社から御分霊を勧請し多聞村・山田村(舞子)にお祀りし
たと考えられるとあります。それでは貞観5年(863)の創建の記述も神様の数も合いません。
そこでこんな想像をしてみました。
お隣の多聞寺の創建が貞観2年(860)ですので、貞観5年に多聞寺を守る神様として日吉神社が建てられます。(日吉
神社がお寺を守る神社として建てられた例は他にもあります。)日吉神社の神様は大山昨神です。日吉神社をやがて村人は氏
神様として敬いました。江戸時代の中期に山田村に対抗して明石岩屋神社から六柱の神様を氏神様としてお迎えします。
日吉神社は明治37年に多聞六神社に合祀されます。これで七神です。最後に残った神様は天照皇大神です。
多聞六神社は山(岡?)の中腹に南東を向いて建っています。全国各地に伊勢神宮の方向に向かって開けたところに伊勢神宮
の遙拝所があります。多聞村の人々も多聞六神社にお参りしたときには、東を向いて伊勢神宮に手を合わせたのに違いありま
せん。それではいっそうのこと天照皇大神もお祀りしては。こうして最強の八柱の神様の神社が出来たのではないでしょうか。
多聞六神社は旧多聞村の総氏神様です。旧多聞村は、現在の地名で表すと、小束台・小束山・小束山手・小束山本町・清水
が丘・神陵台・多聞台・多聞町・西脇・本多聞・学が丘・舞多聞西・舞多聞東の範囲となります。
多聞台には多聞台団地、本多聞・学が丘には新多聞団地があります。
どれぐらい近いかと言いますと
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鳥居の中に見える高層住宅は新多聞団地254号棟です。本殿の後ろの鎮守の森の木立の間から見える建物は多聞台団地
1号棟です。
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多聞六神社の由緒には10月第2日・月に秋祭とありますが、月曜日つまり体育の日に行われることが多いようです。
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本殿で神事が行われる頃、子供達がドンドン集まってきます。
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お神輿に神様が乗り込まれます。多聞六神社では神様がお神輿に乗られて旧多聞村を巡幸されます。
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五穀成就・風雨順次・天下太平と願い事が書かれた御神灯を子供達が勢いよく破ります。
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神主様のお祓いを受けて元気に出発します。
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神社を出発して、向こうの丘の上にに見えるのが新多聞団地の高層住宅254号棟です。
氏子の家々では御花を用意してお神輿を迎えます。「上げましょ」のかけ声で勢いよくお神輿を差し上げます。
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お神輿は新多聞地区の中を巡幸します。向こうに見える111号棟は新多聞第2団地(分譲)です。残念ながら団地の手前
で曲がります。
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前に見える二本の給水塔は多聞台団地です。多聞寺を過ぎるとあと200mで多聞六神社です。約2時間の神様の町内の
巡幸が終わります。
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御旅所で差し上げをします。多聞六神社の下の鳥居に帰ってきました。
秋祭の最大の見場です
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お神輿が80段の階段を駆け上がります。お母さんも子供の晴れ姿を携帯で追います。
獅子舞の奉納
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舞は獅子の生来の生活の状態を七つの芸に表しており五穀豊穣、子孫繁栄、村内安全を祈願して奉納されます。今年は
「おかめ」と「ひょっとこ」のお面を付けた子供がお杓文字で獅子にご飯を与える様子が演じられましたが、昔はおかめ・
ひょっとこの面を付けた大人が獅子と一緒に踊っていたそうです。
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天狗様を先頭に黄金に輝く御幣を担いだ行列が御旅所に向かいます。御旅所でも獅子舞が奉納されます。
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天狗様を先頭に本殿の周りを3回ってお祭りが終わります。
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神輿を担いだ子供達にご褒美が配られました。子供達は西脇小学校の皆さんでした。
多聞六神社は下の鳥居から御旅所の間に17台の駐車場が有ります。
旧多聞村地域は昭和30年代から多聞台・神陵台・新多聞・小束山・舞多聞と神戸を代表する大規模な宅地開発により住宅
地としてめざましい発展を遂げました。しかし多聞六神社は新しい住民には殆ど知られておりません。それは大規模な公的開
発ゆえ独立した官製の新しい町に地域の伝統文化が浸透する間もなく、反対に孤島と化してしまったからだと思われます。
多聞六神社のお祭りは、公的大規模開発を免れた西脇や新多聞地区の区画整理事業で昔からの住人が多い本多聞一丁目の
保存会の人々や子供達によって守られています。多聞六神社の境内は地元の皆様によって綺麗に掃き清められています。
地元にこんなにすばらしい神社と伝統があります。是非皆様もお参り下さい。
多聞寺については 小説多聞小唄 1 吉祥山多聞寺 観華會(お花見)法要 (2017.5.26)をご覧下さい。
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