小説神戸学園都市は学園都市を舞台にした小説です。
学園都市のシンボルはこの大きなドームです。キャンパススクエアは大型書店や居酒屋もある学生街でもあります。
菊久屋書店さんでは期間限定で「団地小説短編集」を販売していただきました。「団地小説短編集」を片手に舞台
となった場所を歩く方もおられました。小説神戸学園都市は地元の方にも親しまれた小説です。
小説神戸学園都市
ある土曜日の青木家である。
「お見合いの写真が来ているけど‥‥‥。きれいなお嬢さんだけども、圭介と同い年ね。大学の同級生みたいだけれど
知ってる?」
同じ日の原田家である。
「相手の方は公務員だし、いいお話と思いますよ。あなたも、もう28歳いい加減に決めてね」
母は役人は嫌いだが、お見合い相手に公務員は好きである。むげに断れない。
「春に着ていく服がない」悦子の常套手段である。夏も秋も冬も買ってもらったが春はまだである。仏の顔も四度目で
ある。母が言った。
「お父さんに買ってもらいなさい」
父はすぐに承諾した。いや、後難をおそれただけだである。
悦子は思った。可愛い娘も28歳で粗大ごみ扱いか。少なくとも、風呂で歌っているあの下手な歌は嘘である。「嫁に
行く日が来なけりゃいいと男親なら誰でも思う‥‥‥」
父と二人での買い物はきっと小学生以来であろう。しかしこれでいいのである。父はハンドバッグになぜ神戸市の市章
が付いているのか聞くぐらいの人間である。シャネルも何も分かっていない。
シャネルのスーツにエルメスのバックにルブタンの靴、母が付いて来ればこんなには買ってもらえない。それにセンス
の問題もある。
その日の夜、悦子は写真を見て驚いた。天敵、青木圭介である。
悦子と圭介は大学時代、同じゼミであった。しかし、いまさら断れない。
お見合いはお仲人さんのお宅でとの話であった。ご自宅は神戸市西区学園西町4丁目。母校の近くであれば、きっと
話が弾むとの配慮である。ご遠慮なくと言われても、ご遠慮しなければいけない訳がある。長居をしては何時ボロが出
るか分からない。
キャンパススクエアは敷地面積18.600㎡。ダイエーグルメシティーを核店舗に約45店の広々としたショッピング
センターである。キャンパススクエアの、とある小さな喫茶店である。いや、喫茶店は一軒しかない。まさかシャネルの
スーツでミスタードーナツでお見合いをしたとなれば末代まで物笑いの種である。
おかげでお見合いは自己紹介程度で無事に終わった。
喫茶店を出た二人である。開口一番悦子が言った。
「圭介はなぜ断らなかったのよ」
「てっきり悦子が断ると思った。武士の情けだ」
「へえ、圭介は優しかったんだ」
「それより、なぜ悦子が断らなかった?」
「まさか相手が圭介とは思わなかったから‥‥‥。服を買ってもらった」
「それで、すごいかっこう」
「それがほめ言葉?」
「いや、馬子にも衣装」
「ぜんぜんほめ言葉になっていない。いいでしょう。シャネルのスーツにエルメスのバック。で、今からどうする?」
「もう少し早ければ、小寺緑地の桜が綺麗かったんだけど」
小寺緑地は、母校のすぐ近く小寺大池を囲む大きな緑地で西側には数多くの桜が植えられ、散策できるようになってい
る。シーズンにはお花見でにぎわう。
公務員は桜が好きである。しかし、ルブタンの靴でそんなところは歩けない。やっぱり公務員は無神経であると悦子は
思った。
「アクティ学園西町に一本だけ遅咲きの桜がある。名前は知らないけれど、かわいい白い花がさく」と圭介が言った。
以下「団地小説短編集」でお読みください。
悦子と圭介の出身校は学園都市にある神戸商科大学?あれ?
離れ見ないといけません。神戸商科大学でなくて兵庫県立大学です。なぜか石碑と看板、二つあります。これには
深い事情が。
そんなわけで、圭介と悦子がお見合いをしたのはキャンパススクエアのとある小さな喫茶店。しかし今はクリーニング
屋さんになってしまいました。
小寺大池周辺は桜の名所です。写真 左 に見える団地はアミティ学園西町。木々の中に見える屋根は兵庫県立大学
です。小寺緑地は桜の季節はお弁当を持ったお花見の人々で賑わいます。
アクティ学園西町に一本だけ遅咲きの桜の木があります。「団地小説短編集」の表紙の桜です。かわいい白い花が
咲きます。736号棟の西になります。
アミティ学園西町はユニバーシアード神戸大会の選手村として団地の一部が使われました。団地の入口に参加選手の
サインを集めたメモリアルプレートがあります。アミティとは「友好・親善」の意味です。そして小説神戸学園都市の
オチとなります。学園都市にユニバーシアードの遺構が沢山ありますのでまたご紹介したいと思います。
あれ!「アミニティ学園西町」誰か間違ってますね。
UR賃貸住宅 学園都市現地案内所
UR都市機構の学園都市現地案内所がアクティ学園西町735号棟1階にあります。(学園多聞線 神戸外大向かい)
団地についての詳しいことはUR都市機構のホームページをご覧下さい。また現地案内所でお尋ねください。
UR賃貸 10の団地と10話の物語
団地小説短編集 500円+税
明石市松が丘2丁目3-7
明石舞子団地 明舞センター 松が丘ビル2階
ザ・ダイソー明舞団地店 西隣
明舞書店で好評発売中
学園都市のシンボルはこの大きなドームです。キャンパススクエアは大型書店や居酒屋もある学生街でもあります。
菊久屋書店さんでは期間限定で「団地小説短編集」を販売していただきました。「団地小説短編集」を片手に舞台
となった場所を歩く方もおられました。小説神戸学園都市は地元の方にも親しまれた小説です。
小説神戸学園都市
ある土曜日の青木家である。
「お見合いの写真が来ているけど‥‥‥。きれいなお嬢さんだけども、圭介と同い年ね。大学の同級生みたいだけれど
知ってる?」
同じ日の原田家である。
「相手の方は公務員だし、いいお話と思いますよ。あなたも、もう28歳いい加減に決めてね」
母は役人は嫌いだが、お見合い相手に公務員は好きである。むげに断れない。
「春に着ていく服がない」悦子の常套手段である。夏も秋も冬も買ってもらったが春はまだである。仏の顔も四度目で
ある。母が言った。
「お父さんに買ってもらいなさい」
父はすぐに承諾した。いや、後難をおそれただけだである。
悦子は思った。可愛い娘も28歳で粗大ごみ扱いか。少なくとも、風呂で歌っているあの下手な歌は嘘である。「嫁に
行く日が来なけりゃいいと男親なら誰でも思う‥‥‥」
父と二人での買い物はきっと小学生以来であろう。しかしこれでいいのである。父はハンドバッグになぜ神戸市の市章
が付いているのか聞くぐらいの人間である。シャネルも何も分かっていない。
シャネルのスーツにエルメスのバックにルブタンの靴、母が付いて来ればこんなには買ってもらえない。それにセンス
の問題もある。
その日の夜、悦子は写真を見て驚いた。天敵、青木圭介である。
悦子と圭介は大学時代、同じゼミであった。しかし、いまさら断れない。
お見合いはお仲人さんのお宅でとの話であった。ご自宅は神戸市西区学園西町4丁目。母校の近くであれば、きっと
話が弾むとの配慮である。ご遠慮なくと言われても、ご遠慮しなければいけない訳がある。長居をしては何時ボロが出
るか分からない。
キャンパススクエアは敷地面積18.600㎡。ダイエーグルメシティーを核店舗に約45店の広々としたショッピング
センターである。キャンパススクエアの、とある小さな喫茶店である。いや、喫茶店は一軒しかない。まさかシャネルの
スーツでミスタードーナツでお見合いをしたとなれば末代まで物笑いの種である。
おかげでお見合いは自己紹介程度で無事に終わった。
喫茶店を出た二人である。開口一番悦子が言った。
「圭介はなぜ断らなかったのよ」
「てっきり悦子が断ると思った。武士の情けだ」
「へえ、圭介は優しかったんだ」
「それより、なぜ悦子が断らなかった?」
「まさか相手が圭介とは思わなかったから‥‥‥。服を買ってもらった」
「それで、すごいかっこう」
「それがほめ言葉?」
「いや、馬子にも衣装」
「ぜんぜんほめ言葉になっていない。いいでしょう。シャネルのスーツにエルメスのバック。で、今からどうする?」
「もう少し早ければ、小寺緑地の桜が綺麗かったんだけど」
小寺緑地は、母校のすぐ近く小寺大池を囲む大きな緑地で西側には数多くの桜が植えられ、散策できるようになってい
る。シーズンにはお花見でにぎわう。
公務員は桜が好きである。しかし、ルブタンの靴でそんなところは歩けない。やっぱり公務員は無神経であると悦子は
思った。
「アクティ学園西町に一本だけ遅咲きの桜がある。名前は知らないけれど、かわいい白い花がさく」と圭介が言った。
以下「団地小説短編集」でお読みください。
悦子と圭介の出身校は学園都市にある神戸商科大学?あれ?
離れ見ないといけません。神戸商科大学でなくて兵庫県立大学です。なぜか石碑と看板、二つあります。これには
深い事情が。
そんなわけで、圭介と悦子がお見合いをしたのはキャンパススクエアのとある小さな喫茶店。しかし今はクリーニング
屋さんになってしまいました。
小寺大池周辺は桜の名所です。写真 左 に見える団地はアミティ学園西町。木々の中に見える屋根は兵庫県立大学
です。小寺緑地は桜の季節はお弁当を持ったお花見の人々で賑わいます。
アクティ学園西町に一本だけ遅咲きの桜の木があります。「団地小説短編集」の表紙の桜です。かわいい白い花が
咲きます。736号棟の西になります。
アミティ学園西町はユニバーシアード神戸大会の選手村として団地の一部が使われました。団地の入口に参加選手の
サインを集めたメモリアルプレートがあります。アミティとは「友好・親善」の意味です。そして小説神戸学園都市の
オチとなります。学園都市にユニバーシアードの遺構が沢山ありますのでまたご紹介したいと思います。
あれ!「アミニティ学園西町」誰か間違ってますね。
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UR都市機構の学園都市現地案内所がアクティ学園西町735号棟1階にあります。(学園多聞線 神戸外大向かい)
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