『ドラえもんの学習シリーズ ドラえもんの算数おもしろ攻略~算数まるわかり辞典 1~3年生』(小学館)
- 割り算について
いよいよ、割り算だ。褌を締め直せ。
足し算⇔引き算
⇕ ⇕
掛け算⇔割り算
この関係、知ってるよね。
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わり算とは、「ある数を同じ数ずつ分ける」計算のことだよ。
(p68]
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そうかなあ。この定義だと、余りについて説明できない。
つまり、〈7÷2=3.5〉しかできない。〈7÷2=3…1〉ができない。しかも、小数はまだ習っていないと、手も足も出ないよね。
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偽ドラえもんは、突然、答えを出す。
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たとえば12このどらやきを3人で分けると、1人分は4こになるね。
(p68)
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日常的には、12個を3人に1個ずつ配っていく。すると、1人分が4個になる。
偽ドラえもんは、数学的でもないし、日常的でもなく、突然、答えを出している。とんでもないやつだ。その後、「割り算の答えは九九を使って求めることができるよ」(p69)と種明かしをする。手品師か?
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わり算で、ぴったりわりきれないときは、わられる数より小さく、いちばん近い数になる九九をもとに「あまり」をもとめるんだ。
(p70)
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意味不明。
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整数aを自然数bで割るとき、a=bq+r(0≦r<b)をみたす整数q、rがただ一組決まる。q、rをそれぞれ商、余りという。
(『広辞苑』「余り」)
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「商」という言葉を教えずに「あまり」という言葉を教えるのは変だ。
割り算の前提は引き算だ。
〈12個を4個ずつ分けると何人に分けられるか〉という問題の場合、引き算で解ける。
12-4=8 8-4=4 4-4=0 よって3人
〈13個を4個ずつ分けると何人に分けられて、何個余るか〉という問題の場合。
13-4=9 9-4=5 5-4=1 よって3人余り1個
この場合、「あまり」という言葉が日本語としてしっくりする。
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問題
かんジュースが14本あります。これを1回に4本ずつ運ぶと、何回で全部運ぶことができるでしょう。
(p72)
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ひっかけ問題。奇問。頭を悪くする問題だ。
この「問題」とやらは、「あまりを1と考えるわり算」(p72)だそうだ。意味不明。
とんでもない。「4本ずつ運ぶ」という条件があるのに、最後に2本しか運ばないで、その仕事を「1と考える」なんて! 場合によっては詐欺になるぞ。
〈1回に最高4本しか運べない場合、14本を運び終わるのは最低で何回か〉などとすべきだ。
ぺこぱが声を演じているETVの算数の番組で、同じような問題文を用いていた。算数村の方言らしい。むかむかする。論理的でもなく、日常的でもない。
算数は頭を良くするためにやるものだ。偽ドラえもんに習うと、混乱して頭が悪くなるな。習わない方がいいぞ。
教育業界を変な人々が支配しているようだ。日本人は暗記怪獣になってしまいそうだ。考える力が身に付かない。
(終)