『コロナと生きる』(内田樹、岩田健太郎)を読んだ。
その終盤、こんな文章に思わず苦笑してしまう。
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岩田 (略)それにしてもコロナはですね。ものすごい「人間チェッカー」なんですよ。コロナの話題さえすれば、相手がどんな人物なのかとにかくわかるという(笑)。「穏やかな人だと思ってたのに、じつはこんなに凶暴な人だったのか」とか、「普段は昼行燈みたいな人なのに、いざというときは頼りになるんだな」とか。職場でも家庭でもそう。「コロナは人間正体チェッカーだから」と、最近僕は言っているんです。(Kindleの位置No.1956)
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たしかに。
と、うなずきながら思う。
わたしにも覚えがある。
コロナをめぐる言動の数々に辟易としてしまい、「あぁこんな人だったのね」と思わされた人が何名もいるからだ。
とはいえ、そういうわたし自身も、コロナでダメさが露呈してしまったなかのひとりだろう。
ブレる。
ゆれる。
決められない。
その上に、なにかというと口をついてでてしまうのが
わからない。
そんなわたしが言うのもなんだが、
「コロナは人間正体チェッカーだから」
けだし至言である。
ま、ばれてしまった正体は、読んで字のごとく、正真正銘の自分自身だからどうしようもないのだが。