朝、電話がかかってきてから
お母さんの動きが激しくなった。
私は心配で、お母さんの後ろをついて歩いたの。
いつもより早い時間に
「散歩に行こう」って出かけたけれど
いつの間にか雨が降ってきていた。
だから、家の回りをくるりと一回りして、
建物の中の階段を上っただけだったの
帰ってくると、お母さんはいつも着ない服を着た。
お化粧もいつもより長い時間かかっている。
「ク~ン・・・」
甘えた声を出しても、知らんぷりみたいにバタバタしている。
つまらないから、ティッシュをお兄ちゃんの部屋のゴミ箱から持ってきて
クチュクチュしていたんだ。
「あら?何処から取ってきたの?・・・だめよ~」
取り上げられたから、また、お兄ちゃんの部屋に行って
ゴミ箱の中から、ゲットしてきた。
「またぁ?・・・何処に落ちていたの?」
お母さんは言うけれど、出かける支度で忙しそうだ。
ティナはどんどんティッシュを運んできては、かじってみた。
お母さんに取り上げられても、次から次に持ってきた。
だけど・・・あ~あ・・・やっぱりお母さんに、お兄ちゃんの部屋のゴミ箱だと、見つかっちゃった
ゴミ箱のビニール袋をシッカリと縛って、
「こんなにごみが溜まっていたら、いくらでも取れちゃうね」だって
そして、お母さんは、とうとう・・・言った。
「ティナちゃん、今日はおばちゃんに会ってくるね。ちょっと、遠くまで行くけれど、早く帰ってくるからおりこうにお留守番していてね」
「やっぱり・・・」
・・・・・・・・・
ティナはいつもの座布団の上にお座りをして、お母さんを見送った。
ウトウトと寝たみたいだ。
部屋の中をうろうろしてみるけれど
一人だと、おもちゃで遊ぶ気がしない。
だから、また、布団の上で寝ていたの。
やっと、お兄ちゃんが帰ってきた。
お兄ちゃんの部屋で、ギターを聞いていたんだ。
お母さんは夕食の時間には帰ってきたよ。
「良かった!お兄ちゃんが先に帰っていてくれて」
お母さんは、そう言って
「今日はおばちゃんと、おじちゃんにご馳走になっていたんだ~」
「人形町の”今半”でおいしいステーキ食べたのよ・・うらやましいでしょ」
「前に、お土産で貰ったことあるでしょ?・・あの、美味しいとろける様なお肉よ。あ~ッ幸せだったぁ~」
お兄ちゃんに向かって、自慢していた。
お兄ちゃんも私も、お腹がペコペコなんだから、
早くご飯にしてヨッ
「そうそう、お兄ちゃんには美味しい蟹のお土産があるから、今夜はそれを食べようね」
「ティナは???」
「ティナには明日、今半のお肉をチョビット食べさせてあげるからね」
「明日??」
「そうよ!今夜は蟹。一度に出すのはもったいないからね~」
だって・・・
お母さんだけが、お肉も食べて、家でも蟹まで食べていた。
ずるいな~だけど・・・明日が楽しみだな
お母さんの動きが激しくなった。
私は心配で、お母さんの後ろをついて歩いたの。
いつもより早い時間に
「散歩に行こう」って出かけたけれど
いつの間にか雨が降ってきていた。
だから、家の回りをくるりと一回りして、
建物の中の階段を上っただけだったの
帰ってくると、お母さんはいつも着ない服を着た。
お化粧もいつもより長い時間かかっている。
「ク~ン・・・」
甘えた声を出しても、知らんぷりみたいにバタバタしている。
つまらないから、ティッシュをお兄ちゃんの部屋のゴミ箱から持ってきて
クチュクチュしていたんだ。
「あら?何処から取ってきたの?・・・だめよ~」
取り上げられたから、また、お兄ちゃんの部屋に行って
ゴミ箱の中から、ゲットしてきた。
「またぁ?・・・何処に落ちていたの?」
お母さんは言うけれど、出かける支度で忙しそうだ。
ティナはどんどんティッシュを運んできては、かじってみた。
お母さんに取り上げられても、次から次に持ってきた。
だけど・・・あ~あ・・・やっぱりお母さんに、お兄ちゃんの部屋のゴミ箱だと、見つかっちゃった
ゴミ箱のビニール袋をシッカリと縛って、
「こんなにごみが溜まっていたら、いくらでも取れちゃうね」だって
そして、お母さんは、とうとう・・・言った。
「ティナちゃん、今日はおばちゃんに会ってくるね。ちょっと、遠くまで行くけれど、早く帰ってくるからおりこうにお留守番していてね」
「やっぱり・・・」
・・・・・・・・・
ティナはいつもの座布団の上にお座りをして、お母さんを見送った。
ウトウトと寝たみたいだ。
部屋の中をうろうろしてみるけれど
一人だと、おもちゃで遊ぶ気がしない。
だから、また、布団の上で寝ていたの。
やっと、お兄ちゃんが帰ってきた。
お兄ちゃんの部屋で、ギターを聞いていたんだ。
お母さんは夕食の時間には帰ってきたよ。
「良かった!お兄ちゃんが先に帰っていてくれて」
お母さんは、そう言って
「今日はおばちゃんと、おじちゃんにご馳走になっていたんだ~」
「人形町の”今半”でおいしいステーキ食べたのよ・・うらやましいでしょ」
「前に、お土産で貰ったことあるでしょ?・・あの、美味しいとろける様なお肉よ。あ~ッ幸せだったぁ~」
お兄ちゃんに向かって、自慢していた。
お兄ちゃんも私も、お腹がペコペコなんだから、
早くご飯にしてヨッ
「そうそう、お兄ちゃんには美味しい蟹のお土産があるから、今夜はそれを食べようね」
「ティナは???」
「ティナには明日、今半のお肉をチョビット食べさせてあげるからね」
「明日??」
「そうよ!今夜は蟹。一度に出すのはもったいないからね~」
だって・・・
お母さんだけが、お肉も食べて、家でも蟹まで食べていた。
ずるいな~だけど・・・明日が楽しみだな