5月4日、世界卓球2018スウェーデン大会での女子準決勝戦。韓国と北朝鮮が突然合同チームを編成すると発表しました。この想定外の事態にもかかわらず、「コリア」との試合で勝利した日本代表女子3選手へのインタビューの中で、平野美宇選手の驚きのコメントが、強く印象に残ったので紹介します。
インタビュアー:「合同チームとの対戦ということで、日本中、世界中からも注目されていましたね」
平野美宇:「はい。そのおかげで注目されてラッキーです」(笑)
その場の3人の表情から、事前に考えていたことではなく、ふっと口に出た言葉のように思えました。
最近、日本でもメンタルトレーニングへの関心が高まっています。スポーツをしている人は、これからインカレなどの大会に向けて、練習にも熱が入る時期だと思います。あなたならどう言いますか?
例えば、サッカーで勝敗が決まるPK戦最後のキッカーが「これを外したら負ける」と思うか、「これを入れたらヒーローになれる」と思うかで結果が変わってくると思いませんか。
ただ、頭で考えるのは簡単ですが、わかっていても実際その場で、心からそう思えるまでには、長い練習の時間が必要だということは、意外と知られていないようです。
同じ体力・学力・テクニックを持っている人で、本番に強い人と弱い人の差があるとすれば、メンタルの差が考えられます。
メンタルトレーニングは、心理学の中でもスポーツ心理学と呼ばれる分野で発展してきました。その目的は、「スポーツ選手が技能や体力をトレーニングするように、試合で最高の能力を発揮できるように心理的にもトレーニングを行い、やる気などの精神力を高め、自分で自分をコントロールできるようにする」ことです。
心のもちようや考え方を変えることによって、本番で力を発揮できるようにもっていきます。ただ、一言アドバイスをもらえばすぐ変えられるというものではなく、継続した練習が必要です。本番に適した状態に心をコントロールするには多くのやり方があり、それをふだんの生活で使いこなせるようになって、はじめて本番で使えるのです。
※高妻容一著 2012「子どもの本番力を120%引き出す方法」㈱PHPエディターグループ 参照
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