飛行機は思ったほど揺れずに富山空港に着陸した。珍しく機内サービスもあり、コーヒーを飲む余裕があった。飛行中は、好きな音楽を聴き、好きな読書を楽しんだ。酒井洋子さんというフリーライターの本で、彼女は美大を卒業後、パリの料理学校ル・コルドン・ブルーに留学、出版社勤務を経て再び渡仏。ブログの「いつものパリ」でこの人物を知った。「パン屋さんのフランス語」「お買い物をしながらフランス語」といった本を書いている。長文ではなく、見開きで読める短文と写真で構成されているが、プチ情報が記載されている。http://paparis.exblog.jp/
さて、彼女の本には色にまつわる話が出ている。一部を引用してみる。多少文脈は変えて書いていますから悪しからず。
Rouge ルージュ 赤ですよね。この色からPassionやCourageという言葉が連想される。パッション(パッスィヨンと発音するがフランス語はわからないので日本語読み)といえば情熱、クラージュは勇気となる。
Rose ローズはピンクですね。Douceur ドゥスール(どうするじゃありません)は優しさ。Jeunesse ジェネスは若さを連想する。
Blanc ブランは白です。イタリア語のBiancoと同列。Purete ピュルテは純粋
Jaune ジョーヌは黄色。やっぱりInfidelite アンフィデリテ 不誠実となる。
Orange オランジュはオレンジ色。これはGeiete ゲテで陽気さ。てな具合に書いてあるので実に面白い。
色には色々な国で色々な解釈がある。もちろんジョーヌは反対に幸せという意味もあるらしい。黄色いハンカチを掲げる映画があったが、幸せのハンカチと呼んでいいことになる。昔、キンポウゲというフランス映画があった。アランドロンの元の奥さん、ナタリードロンが主演したが、あれは不誠実きわまりない女性を描いていた。だからこれもあっている。一体黄色という色は、どう解釈していいかわからなくなる。
よって、得た結論は、黄色は信号の注意であると解釈することが無難。安易に使ったり、贈ったりしてはならないということにしょう。確かに黄色という色は反射率が高いので、写真の露出計が誤動作する。ポジフィルムの時は逆に絞りを開かないと綺麗に撮影できない。その点紫は心配はいらなかった。
話を大きく変える。
朝第65回San Remo音楽祭の話を書いたが、優勝したIl voloはなんと20歳の男性トリオだ。一番年上の赤いメガネのPieroが21歳。記憶が正しければ、こんな若い歌手がSan Remoを制覇したことは前例がないだろう。(後で書き込み。記憶は間違いだった。ジリオラチンクエッティが16歳で優勝していた)有名なIl DIVOのように「神聖な」とか「スター」といったネーミングした四人組がいる。嫌いではなくいい声を聞かせくれるが、そのスペイン生まれだったかカルロスは50歳を超えている。
中年の淑女にIl DIVOは大人気。だけど、あのバーバラストライサンドのコンサートで、デビュー間も無いIl DIVOがバーバラの曲は親たちが好きだった答えて、バーバラがへそを曲げた笑いの場面があったが、Voloなら祖父母が好きだったとなる。今ではイタリアの若い女性たちの人気の的だが、時代も変わった。AnnalisaやChiaraは三十歳を超えている。去年のアリーサも同様だ。こんなに若くして頂点を極めると先はどうなるのだろうか。
昨年のノエルコンサート(イタリアだからNatale)では、彼らはオーケストラを従え大統領を招いたコンサートを行っている。国家、カルーソや帰れソレントなど多くの曲を披露した。でもカルーソはいただけない。艶がない。老人が海辺で人生の悲哀を歌う様はまだまた彼らには無理がある。この辺もYouTubeで聞くことができるので是非評論してもらいたい。
Il Volo - Concerto di Natale 2014. del Senato della Repubblica Italianaで検索すれば見ることができる。しかし、イタリアのコンサート会場はいい。ちなみにVoloは「飛ぶ」を意味する。
さらに、2012に例に漏れず、バーバラストライサンドのコンサートに彼らは招かれている。その時彼らは17、18、19歳であった。バーバラが「young、young」と繰り返して紹介した。そして歌う前にため息をついた。本当に大スターも呆れていたのだろう。しかし、彼女のコンサートでIl DIVOはブレイクした。彼らを発掘したのは彼女であり、陰に隠れているデビットフォスターだ。