早朝の新幹線。外国の多くの子供たちが乗っている。
車窓の外は強い雨が降っていて、その先は霞んでいる。
日本の高速鉄道の乗り心地はどうだろうか。
子供達は水平に流れる雨粒(水流)を見てどのように感じているのだろうか。
昨日は、会議の後で、古くからの関係者と会食した。
源太郎は、雨が降るかもしれないので折りたたみ傘を持参したが、結局使わず。
そして、今日もほとんど濡れることもなく、新幹線に乗り込んだ。
早朝の新幹線だが、都内を離れる出張族はカップコーヒーと軽食を持ち込み、
ある者はPCを開いて何やら難しい顔をしてパチパチとキーを打っている。
「そんなにパチパ音を立てて打つくらいなら、昨夜のうちに打っとけよ」と言いたいところだが、
きっと昨夜は疲れて深い眠りについたのだろうと解釈してあげることにする。
しかし、なんであんなに大きな音を立ててキーを打たなければならないのか。
エネルギーが余っているんだなぁ。
そして、多くの人が例外なく、スマホを見つめていて、本を開いて読んでる人はほとんど見かけない。
この空間には相当な情報量の電波が飛び交っている。
これって、人間にとって健全なのか、不健全なのか。
昔なら「短波」や「中波」が空間に流れていたに過ぎない。
それが、今では強力なドップラーレーダー波、指向性の強い電波、ETCや衛星から電波、、、、
もし電波や電磁波に色がついていたら、スモックの中を歩いているようになるのかもしれない。
せめて、これらの電波がととかない空間を作ってもらえないだろうか。
「禁煙車」や「女性専用車」があるなら「無電波車」があってもいいじゃないか。
そしたら空いているだろうし、静かだろう。
昨夜会食したメンバーは、もう四半世紀色々な場所に、遊びや仕事で旅をした仲間。
色々計画して、何十カ国と実に面白い旅をした。
ハワイ島で星空を見たこと、「おいおい、あの時は満月だったよな。あれじゃお月見だ」
オークランドで「不倫旅行に間違えられたよな」
チェコで「ベッドから落ちて、大変だったよね」
ネパールで「ドアを閉めながら滑走路を移動したよな。あれには参ったぜ」
「僕はさぁ、台湾はなんども行ったけど、九份に行きたいんだよ」
「俺たちは、日本で話題になる前に行ったんだよ」
「そうよ」
「そうだ、久しぶりにちょっと新たな旅でも計画するかなぁ。ロトルアがいいなぁ、ハワイ島でもいいけど」
「源太郎さんはブエノスアイレスでしょ」
「あぁ、あそこには一人で行くんだよ。死ぬ前にね」
「行って何するの。踊るの」
「ちゃうよ。石畳の広場やミロンガで踊っている女性を見るんだよ」
「・・・・」
「無難なところでハワイかなぁ」
「やっぱり高いよ」
「よし、それなら台湾か」
「いいね」
「大御所たちを外せば、かなり自由度が上がるし、安くあげられるし」
「なんと言っても、羽田から飛べるし、松山空港で台北市内も近いからね」
「いいね」
ということで、また源太郎が一つのツアーを考えることに同意をえた。
「じゃどこで線を引くかなぁ」
「M名誉教授を外そうか。その辺かなぁ」
「僻むで」
「じゃ、ここまでだな」
「10人確保すれば団体扱いでいけるよな」
「そうね。それなら大丈夫」
「では改めてご案内するよ」
、
、
ということで、巷はハロウィン。
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