Quelque chose?

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「やなぎみわ展」@福島

2019-07-27 | アート
福島での仕事の後、新幹線で東京に帰る前、これなら時間を作れる!と思い立ち、
福島県立美術館の「やなぎみわ展」に行ってみた。
 
 
やなぎみわ作品、実は演劇オンチなせいもあって今まであまり見たことがなかったのだけれど、今回は過去の代表作から新作までとあり、また福島の桃のシーズンでもあるので(?)良い機会だ。
 
とりあえず、福島駅から飯坂線に乗ってみる。
とても久しぶりに、紙のきっぷに駅員さんのスタンプ。
 

電車写真を撮っていたら、地元らしいおばさんに「良く撮れるねえ」と笑われた。
「飯坂線、初めて乗るんです」と言ったら、「私も初めて」だそうだ。
温泉に向かう電車ということで、車内に「ゆ」の暖簾がかかっているのが面白い。
 
3分ほどで2駅で到着。すぐだ。
駅名は・・・そのまんまである。
 

暑い。

美術館は、駅からすぐの場所。
建物は、さすが県立、大変に立派である。右が図書館、左が美術館。
水面がまぶしい。
 
 
さて、チケットを買って企画展に入ると・・・

・・・他に来場者がいない!?
 
今日は14:30から「神話機械」のデモンストレーションがあるそうなので、おそらく来場者はそれに合わせて来るのだろう(残念ながら、私はそれまでいられない)と思ったが、
それにしても、土曜日の午後なのに。
 
しかしそのおかげで、私は本日、「美術館(ほぼ)貸し切り状態」を満喫!
すごい!!
まるでテレビカメラや相方のいない「日曜美術館」!(違うか。あと井浦新はいても良し)
 
やなぎみわの写真作品、代表作である「エレベーターガール」のシリーズから展示が始まる。
もう20年くらい前の作品だが、昔のいわゆる「エレベーターガール」を知っている世代として(やなぎみわも同じ世代だ)、にこやかに上下を繰り返していた「彼女たち」のポーズがコラージュされた一群の写真に、"切り取られた時代"感を覚える。

「My grandmothers」には、さらに強い印象を受けた。自分は、どのような「老女」になりたいか…そのイメージや願望を「実写化」した作品群。現在と未来、現実と非現実が一体となった不思議な表現。
 
そして、福島市内の果樹園で連続して撮られているという桃の木の写真シリーズ。
タイトルは「女神と男神が桃の木の下で別れる」。
照明を落とした広い展示室に、浮かび上がる桃たち。
イザナギが黄泉の国のイザナミに追われ、黄泉比良坂で桃の実を取って投げつけてようやくイザナミを追い払った、という神話。
神に投げられた桃が、今、福島各地でこのように実って、我々に「神」の意志の存在を伝えてくるかのようだ。

・・ちなみに、ちゃんと桃の品種の説明もあります。あかつき、川中島、まどか、きららだそうです。
 
「演劇アーカイブ」の展示は、資料や映像。その他、ドローイングなども。

そして、神話マシンのフロアの手前の暗室で、ヴィデオ・インスタレーション「桃を投げる」。
息を切らしながらうごめくヒトに、投げられ、握られ、食べられる桃。

そして「神話機械」。
ここだけ撮影可能。

以下、美術館HPより引用:

また本展に向け、京都、高松、前橋の大学、高専、そして福島県立福島工業高校と連携した「モバイル・シアター・プロジェクト」が立ち上がり、マシンによる神話世界が会場に生み出されます。


ただ見るだけでもかなりの迫力だが、この機械は1日3回動くらしいので、時間が合う方はぜひそれに合わせて見に行って下さい。以下引用: 
 
 ★モバイル・シアター・プロジェクト《神話機械》は1日3回無人公演を行います
  公演時間(各回約16分間)
  ①11:00~ ②14:30~ ③16:00~

見たかったな。また来るかな。

福島県立美術館


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