Quelque chose?

医療と向き合いながら、毎日少しずつ何かを。

新刊「看護・介護のための指定難病」

2021-09-04 | 本・映画・テレビ
 
このたび、共著にて新しい本を書かせていただきました。
厚生労働省の指定する難病、いわゆる「指定難病」について、看護や介護に携わる方々に向けて、なるべくわかりやすいように、かつコンパクトで持ち運びしやすいようにまとめた本です。
在宅介護やリハビリについてもポイントを書いています。
関係するコメディカルや介護スタッフの皆様に、お手に取っていただければ、そして訪問看護の折など、車に積んでおいていただければありがたいです。

よろしくお願いします。

「ヘアスプレー」

2021-06-05 | 本・映画・テレビ
映画「ヘアスプレー」を観た。
2007年に公開されたミュージカル映画である。

 

1960年代、古き良き時代、まだまだ人種差別が残るアメリカ・ボルチモア。
そこで両親と暮らす、ちょっとビッグサイズな女子高生、トレーシー。
地元の人気番組への出演が夢でオーディションに挑戦するがなかなかうまくいかず、授業の居残り組に行かされるが、そこで出会ったのは・・

出演者がゴージャス(!)で芸達者。特にトレーシーとその両親の前向きさには、見ている方も元気をもらえる。
実際の社会ではなかなかこうは行かないだろうというストーリーだけれども、とにかく明るく、メッセージも伝わってくるし、何より観ていると自然と歌って踊りたくなる、というのは本当だった!

明るい気分になりたいときにお勧めの映画。

 

映画「エリザベス:ゴールデン・エイジ」

2021-05-05 | 本・映画・テレビ
16世紀、イングランド。
「ヴァージン・クイーン」エリザベス1世が、国内外に渦巻く陰謀や戦争の中で、迷い悩みながら、真の女王として国を導いていこうとする姿を描く。

出自(実母は処刑されたアン・ブーリン)もあり、また統治者であり戦争責任も免れない女王という、他の誰にも替わりようのない立場にあるエリザベスの深い孤独。裏切られたと感じたときの動揺、友を失う時の深い悲しみなど、主演のケイト・ブランシェットの演技は圧巻。また、セット、撮影アングル、小道具、衣装などすべて美しく荘厳で、どこを切り取ってもそのまま絵画になりそうである。そこに差し込む光や影が、登場人物の心境を反映しているのも素晴らしい。

メアリ・スチュアートを巡る陰謀やスパイ、スペイン艦隊との海戦などはもう少し詳しく描いてもらいたかった感じも個人的にはあるが、まずはおすすめの一作。


「最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか」

2021-05-05 | 本・映画・テレビ
 
Disaster.

その結末を、現在の我々はあらかじめ知っている、悲劇の数々。

かつて起こった「最悪の事故」について、その端緒(ほとんどはほんのちょっとした失念や不注意)から悲劇的な結末に至るまでを、技術的、心理的な視点から、まるで読者がその現場を見ているかのように解説する一冊である。
スリーマイルやチャレンジャー、インド・ユニオンカーバイド社の殺虫剤事故など有名なものから、すんでのところで事故を回避した事例まで、時系列的に「何がいけなかったのか」を解き明かしていく様子はスリリングであり、また現場で事故回避のために奮闘していたであろう人々が「〇〇人が死亡した」という結末となる胸の痛みもあり、比較的厚い本であるが一気に読ませるものがある。

著者は技術評論家のジェームズ・R・チャールズ氏で、その知見の幅広さには驚かされる。
失敗や事故の事例からは学ぶことが多い。事故で愛する人を亡くすことがないように、まずは日頃のルーティーンや情報のリニューアルを怠けることがないように心がけたいと思う。

"好むと好まざるとにかかわらず、トラブルシューティングと判断力行使という能力は、限界ぎりぎりのところで動いている高度なテクノロジーのなかで人間だけが発揮できる、数少ない技能なのだ。"(本文より引用)


「麒麟がくる」

2021-02-07 | 本・映画・テレビ
「麒麟がくる」
最終回 本能寺の変

今日が最終回。
明智光秀の軍勢は本能寺に攻め入り、
織田信長を討った。
信長は光秀と聞いて
「是非に及ばず」と発し、
自ら火を放ってその生を終えた。

歴史が苦手でも、流石に歴史的な「謀叛」として知っているこの出来事。
長谷川博己さん、染谷将太さんが、それぞれ光秀と信長として、若い頃の夢や野心、信頼が、やがて「変」に至るまでの機微を見事に演じ、これまでにない本能寺の場面になっていた。

明智光秀に関しては前半生の史料がなく、信長に支えるまでどう過ごしていたのかわかっていないというが、
今回の大河ドラマでは、時代の端境に懸命に生きる人々があり、帝から架空の人物までに至るその群像の中心に光秀がいて、
光秀は、膠着した戦国の世の歯車を、大きく回す立ち位置にあった…というように描かれていたと思う。

そして、その命は山崎の戦いの後にも繋がっていたのだと。


私はこれまで大河ドラマをまともに見たことはなかったのだが、
今回はコロナで日曜夜にほとんど家にいるようになり、
明智光秀が主役というのも珍しいと思ったし、またシン・ゴジラでハセヒロさん良いなあと思ったりもした…ので見始めたのだった。

途中、やはりコロナ禍のために収録が中断され、合戦のシーンなどかなり脚本も変わったのだろうが、
それでも役者さんたちの渾身の演技と、細かいところまで意匠のこらされたセットや道具、衣装など、感嘆しながら楽しめた。

オープニングのジョン・グラムの音楽も良かった。
軍の太鼓や騎馬隊、甲冑の音のようでもあり、切なさや、どこかにいるであろう麒麟のイメージも浮かんでくるような。

思わずサントラを予約してしまった。