Quelque chose?

医療と向き合いながら、毎日少しずつ何かを。

パレスチナ刺繍

2021-05-24 | 日記
ガザの状況が気になっている。

自分に何かできることはないかと思い、

とりあえずすぐにできることとして、NPO「パレスチナ子どものキャンペーン(CCP)」のオンラインショップ「タトリーズ」で、パレスチナ刺繍のグッズをまた購入することにした。

CCPはガザやシリア、レバノン、ヨルダンなどで難民支援を行っている団体で、パレスチナ刺繍の製品は現地の女性たちが伝統と生活を守るために手作りしているものである。パレスチナ刺繍はとても繊細で美しく、丁寧に編み込まれた幾何学模様の布製品を手にすると、どこか心が穏やかになるような気がする。



今回は「コインパース」と「キーホルダー」を買ってみたが、なんだかもったいなくてまだ飾ってある。
でもそのうち使い込んで、またガザの女性たちに製品を発注してもらいたいな。

映画「エリザベス:ゴールデン・エイジ」

2021-05-05 | 本・映画・テレビ
16世紀、イングランド。
「ヴァージン・クイーン」エリザベス1世が、国内外に渦巻く陰謀や戦争の中で、迷い悩みながら、真の女王として国を導いていこうとする姿を描く。

出自(実母は処刑されたアン・ブーリン)もあり、また統治者であり戦争責任も免れない女王という、他の誰にも替わりようのない立場にあるエリザベスの深い孤独。裏切られたと感じたときの動揺、友を失う時の深い悲しみなど、主演のケイト・ブランシェットの演技は圧巻。また、セット、撮影アングル、小道具、衣装などすべて美しく荘厳で、どこを切り取ってもそのまま絵画になりそうである。そこに差し込む光や影が、登場人物の心境を反映しているのも素晴らしい。

メアリ・スチュアートを巡る陰謀やスパイ、スペイン艦隊との海戦などはもう少し詳しく描いてもらいたかった感じも個人的にはあるが、まずはおすすめの一作。


「最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか」

2021-05-05 | 本・映画・テレビ
 
Disaster.

その結末を、現在の我々はあらかじめ知っている、悲劇の数々。

かつて起こった「最悪の事故」について、その端緒(ほとんどはほんのちょっとした失念や不注意)から悲劇的な結末に至るまでを、技術的、心理的な視点から、まるで読者がその現場を見ているかのように解説する一冊である。
スリーマイルやチャレンジャー、インド・ユニオンカーバイド社の殺虫剤事故など有名なものから、すんでのところで事故を回避した事例まで、時系列的に「何がいけなかったのか」を解き明かしていく様子はスリリングであり、また現場で事故回避のために奮闘していたであろう人々が「〇〇人が死亡した」という結末となる胸の痛みもあり、比較的厚い本であるが一気に読ませるものがある。

著者は技術評論家のジェームズ・R・チャールズ氏で、その知見の幅広さには驚かされる。
失敗や事故の事例からは学ぶことが多い。事故で愛する人を亡くすことがないように、まずは日頃のルーティーンや情報のリニューアルを怠けることがないように心がけたいと思う。

"好むと好まざるとにかかわらず、トラブルシューティングと判断力行使という能力は、限界ぎりぎりのところで動いている高度なテクノロジーのなかで人間だけが発揮できる、数少ない技能なのだ。"(本文より引用)