散文的で抒情的な、わたくしの意見

大河ドラマ、歴史小説、戦国時代のお話が中心です。

リアル白い巨塔・総合病院と専門の町医者

2019年05月25日 | 白い巨塔
東京に住んでいるので近くに総合病院が5つあります。地元の総合病院2つ・赤十字病院・東邦医大・都立荏原です。

東邦医大にはめったに行きません。あれは重病のときだけ利用する病院だと思っています。

去年総合病院に通っていました。さほどの重病ではありません。ただ専門医の治療は必要でした。

私の担当は「教授格」の人で、名医です。が診察は週2日ぐらいしか設定されていません。で、飛び込みで、その日担当の医者に診てもらったわけです。

驚いたことに、最初から診断拒否的な素振りを見せます。教授格の先生に診てもらってくれと言うのです。私では分からないと言います。もう「忖度、そんたく」という感じでした。

そのくせ、なんか気になるところがあるとか言って人を不安にさせます。で、3日して教授格の先生に見せると、全く気になる部分はないとのこと。

地元の総合病院に過ぎないのに、白い巨塔だと思いました。教授格に忖度して診断すらしようとしないのです。教授格の方自身はさほど権力的には見えないのですが、専門分野で日本でも有名な医者であることは確かでした。

近くにクリニックも多数ですが、当たり外れがあります。風邪程度でも、やたら薬を出す先生は信用しません。俺の診断が信じられないのか的態度をとる先生も信頼できません。

泌尿器科の専門医がいて、この方は信用できます。ただし混んでいるので風邪の場合は、利用しません。前に尿道炎をしたのですが、総合病院で原因特定できず、この先生の顕微鏡診断で一発診断確定でした。顕微鏡をみない泌尿器科はだめです。

前述の「教授格」の先生はあたりでした。さすが日本一という噂があるだけあります。診断も治療も実に的確でした。東京はゴミゴミしていますが、医者を選べる点だけは幸いをしています。



岡田版「白い巨塔」・文句ばっかりを書く

2019年05月25日 | 白い巨塔
なんやかんや言っても「観ている」わけで、面白いとは思います。前回はやや文句を抑制したので、今回は文句だけを書きます。
「期待しているので文句が多くなる」わけです。

1、音楽が悪い

フジ版に比べてあまりに重厚さがない。

2、岡田くん、嫌いじゃないが背が低い。

柳原との会話など見ていると、上司なんだけど背が低いから、子どもが突っ張っている感じを受けます。いい顔なんですけどね。背が低い。

3、いくらなんでも里見の設定がひどい

今回は手術後の触診もできるという設定です。もともと自分の患者なんだから、もっと積極的に生検とかすべきと思えてしまいます。設定が変ということです。絶対里見には治療させないという雰囲気はありません。やればできるという設定でしないとなると、彼の無能さが際立ちます。

ただ生検をしろと柳原に言っているだけで動かないわけです。里見が完全に閉め出されているのなら分かりますが、そういう設定にしないから変なことになります。完全に閉め出さないのはコンプライアンス上の理由でしょう。現実の医療現場から文句が出る。

つまりこの設定では「ミスの多くは里見にある」と見えてしまうのです。里見は外科の治療現場から締め出してくれないと、そういう疑問が湧いて来てしまいます。

4、柳原の設定もひどい

そんなに財前の圧迫は受けていない感じがします。ちびっこ財前に脅されてはいますが、岡田くんなのでさほど怖くない。しかも肝臓に問題があることは術前から予想している。となるとなぜ動かないという疑問が湧きます。目の前の佐々木さんは瀕死状態なわけです。そういう異常状態なら「検査ぐらい」してもいいわけです。他の医局員がそれを完全阻止するという雰囲気もありません。里見准教授という後ろ盾もいます。里見からは生検検査の催促すらある。それを検査もしないで結局死なせる。ICUに入った段階で血液検査の結果に、ICUの医者が驚く。そんなになるまで検査しないとは。しかも財前は不在なのに。

この設定だと、財前より、柳原の責任のほうがずっと重く見えます。つまり脚本が悪いということです。柳原は頑張ったのだが、徹底して阻止されたとしてくれないと。

5、寺尾さんの東教授もひどい

こぎたないわけです。品もない。それがハンサムで清潔感のある岡田くんに向かって「品がない」と言う。お前がいうかという感じです。寺尾さんではなく、これも演出の問題。
手術の途中で気分が悪くなり、手元が狂い、血を目に浴びる。が、そのまま呆然とした寺尾さんは放置状態。ありえない。感染症はどうなる。リアリティがなさすぎる。

6、なんで大河内に岸部さん

違うだろという感じです。鵜飼が岸部さん。大河内が寺尾さん。東が松重さんかな。キャスティングが変です。

7,女性陣について

沢尻エリカ、黒木瞳より「愛人感」では勝っている。
高島礼子、高畑さんのほうがうまい。うまいというか合っている。
浅田美代子、特に意見はない。年取っても頑張っているなあ。
夏帆、財前の妻。若村麻由美が苦手で夏帆が好きなので、個人的にはいいが、お人形さんみたいだ。
ミムラ、看護師、別に文句はないが、西田尚美さんが大好きなので、、、。
東教授の娘、、島田陽子、矢田亜希子ときて、なんだろな、可愛くない。
市川実日子、、唯一の女性教授。原作から設定を変更。女性視点で男性社会をぶった斬るのかと思ったら腰くだけで、結構腹黒い。まあ原作がそうなんだろうが、女性にした設定意図がわからん。女性教授と市川さんをドラマに登場させることが目的になっているように感じる。
岸本加世子、、役に合っている。

8,小林薫と松重さん

鵜飼教授、、、なんかちょっといい人に見える。いつもの松重さんだ。伊武さんの演技がえげつなかったから、故意にキャラを変えているのかな。
財前の義理の父、、、これまた西田さんの演技がえげつなかった。小林さんは何やってもうまい。

9,椎名桔平

非常に好きな役者さん。でも最近、こういう権力志向の役が多い。もっといろんな役をやっていただきたい。

10、過失で死にゆく患者・柳葉敏郎

大河内教授でもできる人なのに、患者役とは豪勢な使い方。死にゆく演技がうまい。ギバちゃんはやはり存在感がある。

まとめ

辻褄が合わない演出が多い。役者はそれなりに頑張っている。脚本・設定・演出がいけない。

岡田版・白い巨塔・感想・それほど悪くはない

2019年05月25日 | 白い巨塔
岡田版の白い巨塔を放映しています。今3話目を見ました。

ネットでの評判は良くはない。でもまあ「それほど悪くはない」かなと感じています。

軽くて重厚感が薄いわけです。フジの唐沢版に比べて。でも唐沢版は重すぎるというか、勇気を出さないと見直せない感じもあります。テレビ朝日お得意の二時間ドラマのような軽さですが、テーマが重いだけに、それをさらに重厚にアク強く描かれると、見るのに勇気が必要となります。

あとはキャスト・基本悪口が多くなります。

財前・岡田

品がないって設定なんですが、教授の寺尾さんより品があります。とにかく顔がハンサムなわけです。背は低いけどいい男。いい男過ぎて「品がない」って設定と合いません。が、演技は頑張っているし、合格点だと思います。

里見・松山

いい人。ただあれだけ患者を気にかけながら、自分が強く勧めてやらさせたはずの癌検査の結果すら確認していない。あとで「やってない」と聞かされる。まあ矛盾は多い設定です。
里見は里見なりの苦悩があったはずなんだけどそれを描かない。短い時間では仕方ないのかなとも思います。どうして准教授になれたのか、あまりにひょうひょうとしていて、よく分かりません。
山本学さんの里見は実は見ていませんが、あの筋の通った生真面目な感じには迫れておらず、ただ自然な感じの演技をしています。というかいつもの松山さんです。

フジ版では過失死の患者の治療現場から完全に閉め出される設定だったのですが、今回は触診もできています。だったら不在の財前なんか気にせずに准教授として自分の判断で治療できたはず。この設定だと里見にも大きな過失があることになるというより、里見の責任大です。ブラックペアンの二宮くんなら、財前なんて完全無視で患者ファーストで動くはずです。

東教授・寺尾

財前に「品がない」と言いますが、完全に寺尾さんのほうが品がない。石坂浩二さんの場合、腹黒さを隠して品格だけは保っていました。それに手術の腕もない設定。そうなるとなんで財前の邪魔をするのかがわからなくなります。石坂さんが「品格が必要」と言えば納得できるのですが、寺尾さんの設定は「お前のほうがひどいだろ」と言いたくなる設定です。財前の若さ・かっこよさ・テクニックに嫉妬している感じしか描かれません。底の底には医師としての矜持があるはずなんですが。手術で血を浴びて放置されてました。ありえないだろ、感染症対策は?

花森・沢尻エリカ

黒木瞳さんより「愛人感」があります。ただ母性感というか、財前を包み込む感じでは多少負けています。「太地喜和子さん的な愛人感」では勝っています。こんなもんでしょ。

大河内教授・岸部一徳

これは品川徹さんや加藤嘉さんのような古武士的な人が演じないといけない。なにせただ一人の「医学界の良心」です。中村雅俊さんとかが良かったのではないか。
山本學さんをもってきたら面白かったのではと思います。岸部さんは素晴らしい俳優ですが、ワルの側に回るべき人。岸部さんの使い方としても残念な感じがします。

鵜飼教授・松重

悪さはほぼありません。むしろユーモラス。伊武雅刀さんとはまるで違う。でもまあこんなもんかな。松重さん自体はうまい方だし。

財前又一・小林薫

西田敏行さんよりややいいかなと思います。西田さんはちょっとオーバーアクションでした。

柳原・満島
がんを疑っており、それに見合う症状もでているのに、財前の指示とかで検査も適切な治療もしない。むしろ殺してしまったほうが財前を窮地に陥らせるのに。
非常に難しい診断って感じもしない。実際に患者が死にかけており、それが肝臓に由来するという予想もできていた。こいつが一番悪いって風に見える。
ICUに入れる頃には血小板3万とか。分かりにくいわ。基準値が13万とか調べないと分からない。財前の過失というよりこいつの過失という感じが強い。という脚本になってしまっている。

看護師亀山・ミムラ
こんなもんだけど、西田尚美さんは良かった。

財前の妻・夏帆

権力感がほぼ0です。ギラギラしてなくてこれはこれでいいかなと思います。虚栄の婦人会とかもあまり描かれなくて、そこは良いと思う。

野坂教授・市川実日子

なんだかよく分からない設定。唯一の女性教授。腕だけでのし上がった一匹狼みたいな登場の仕方だったのに、十分に腹黒い。わざわざ女性に設定変更したのだから、男性社会の白い巨塔に真っ向から反抗する役目を担わせたほうが良かったのでは。米倉涼子的に男性陣を批判しても面白かったと思う。財前に冷たい理由が「お前は嫌いだ」では、、、。どうやら原作がそうなってるようだけど。

その他

椎名桔平はなにやらさせても存在感があります。
東の娘、さほど可愛くない。なぜ。
ギバちゃんを患者役。豪華だ。大河内教授でも良かった。
斉藤工の弁護士役、まだ放映してないが期待できるかも。