☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『夜の第三部分』(1972)

2013年12月12日 | 西洋/中東/アジア/他(クラシック)
『夜の第三部分』(1972)

アンジェイ・ズラウスキー監督、ミハウ - レシェック・テレシンスキーさん、マルタ - マウゴジャータ・ブラウネックさん、ヤン - ヤン・ノヴィツキさん出演。




【STORY】
第二次世界大戦中のポーランドを舞台に、ナチス・ドイツによって妻子を殺された男が体験する不思議な出来事を通して、ポーランドが置かれてきた不条理な歴史を描く。

【感想レビュー】@theater
ポーランド映画祭にやっと行けました
…と言っても、1本しか観れませんでしたが、大盛況でした

観ている時も、観終わった後も、尾を引く映画でした!
ずっと←こんな顔で観てましたけども…🌀

少し色褪せた画面と重々しくピンと張り詰めた空気感…。
予め作品の概要を知らなくても、戦時下の作品である事をそこで感じるのです。

ポーランドを舞台にした映画で、その印象を考える時、いくつかの勝手なイメージがあります。

石畳みを歩いたり、また走ったりする時の、緊迫した静寂を破る革靴のヒール音…。
銃声…。
鉛のように重苦しい灰色の空…。
深く広い森…。

ポーランドには、周辺の国にから絶えず侵攻・侵略をされて来た歴史があります。
そういった暗く重苦しい空気が映画にも反映されていました。

出産シーンの描写は、異様におどろおどろしい上、長く感じました
こんな時代に産み落とされても…と悲観的な面と、それでも母親の幸せそうな様子に希望を抱く面と…。

ナチス・ドイツによるチフス菌実験の検体者の描写は…もう吐き気を催す感もあり…

四角めの螺旋階段を下から駆け上がるシーンは、役者をグルグルとカメラが追って、臨場感たっぷりでした

ある男の悪夢という事で、幾層にも断片的なシーンが連なります。

その男の父親が、楽譜を燃すシーンは、観ていて辛いシーンでした。。

最後まで、ゾッとする映画でしたが、観て良かったです!
凄かったです。